補正予算案など 都議会厚生委員会で意見表明   

都議会厚生委員会
共産党提案の児童育成手当拡充条例案は否決に


 12月15日、都議会厚生委員会が開かれ、13件の知事提出議案、1件の議員提出議案の委員会採決が行われました。知事提出議案は全会一致で可決すべきものと決定。しかし、共産党提案の児童育成手当拡充条例案は共産党のみの賛成で、否決すべきものとなりました。最終的には、17日の本会議において、全議員による採決が行われます。

補正予算全体を見ると
看過できない問題がある


 今議会の焦点は、物価高騰対策のための補正予算です。私たちは、福祉局・保健医療局にかけられた、福祉施設や医療機関、薬局等を支援する補正予算案については賛成です。しかし、補正予算全体をみると大きな問題があります。生活応援といいながら、マイナンバーやスマホを持っていて、15歳以上でなければ対象にならない「東京アプリ生活応援事業」に450億円もかける。一方で、都民から出されている水道料金の基本料無料化の再開をという声も聞かない、本当に困っている方々に行き届く支援がない…。これは看過できないと思います。こうした問題も含め、厚生委員会で意見を述べました。
 以下、私の意見表明です。

【原のり子の意見表明】

長期化する物価高 補正予算案は規模も中身も貧弱
東京アプリのポイント付与 物価高騰対策として適切でない

 日本共産党都議団として、今回の議案についての意見を述べます。
 最初に、第324号議案、一般会計補正予算第4号についてです。
 まず、この補正予算の全体について申し上げます。
 長期化する物価高騰の影響は、すべての都民生活に及んでおり、現状は深刻です。日本共産党都議団は、都民生活を守るために、補正予算を出すようくり返し求めてきました。ようやく出された、物価高騰対策の補正予算案は、都民生活の深刻な現状と都の財政力に照らして、規模も中身も貧弱であるといわざるをえません。

生活応援といいながら都民全員が対象ではない事業に450億円も
東京アプリのポイント付与は、物価高騰対策として適切ではない

 しかも、都が行う物価高騰対策の6割以上の450億円は、東京アプリ生活応援事業です。生活応援といいながら都民全員が対象ではなく、マイナンバーカードがない方、スマホがない方、15歳未満の子どもは対象になりません。高齢者や低所得世帯ほどハードルが高く、対象から漏れる人たちへの生活支援は、今回の補正予算にはほとんど含まれていないことが明らかになりました。東京アプリのポイント付与は、物価高騰対策として適切ではないことがはっきりしました。
 また、質疑を通じて、国の重点支援地方交付金は、この夏好評だった水道料金の負担軽減に活用できることが明らかになりましたが、東京都はこのメニューを採用していません。

国の交付金と繰越金1800億円を活用して
物価高騰対策を抜本的に強めるべきだ

 東京アプリのポイント付与はやめ、国の交付金と昨年度決算の繰越金1800億円を活用して、抜本的に対策を強めるべきです。たとえば水道料金の半年間の基本料金の無料化、もしくはそれに相当する1万円を全世帯に給付金として出すこと、物価高騰を上回る賃上げを後押しするための中小企業賃上げ応援助成金を実施することなど、スピード感があり、さらに物価高騰対策として有効である施策に振り向け、生活できる東京にしていくことを提案するものです。

厚生委員会に付託された物価高騰対策について
必要なものであり賛成できる

 こうした補正予算にすべきであると意見を述べた上で、本委員会に付託された事業について意見を述べます。
 福祉施設や医療機関、薬局等に対する、物価高騰緊急対策事業が実施されることは必要なことであり、賛成です。今回、訪問看護ステーションのうち、小児専門などで介護保険による訪問を行わず、医療保険による訪問のみをおこなっているところも対象になったことは、当然のこととはいえ、大切です。また、食料品が値上がりしていることにかんがみ、単価が引き上げられること。さらに、くりかえし求めてきた、障害・高齢の通所施設の食材費にも適用されるようになったことも必要な措置です。ただ、国からは昨年の12月に、通所系の事業所についても支援を、という事務連絡が出されていたことを考えると、さかのぼって支援すべきと考えます。また、物価高騰緊急対策事業の期間が6か月間となっていますが、物価高騰の深刻な影響を考えると、その後も継続すべきであり、補正予算による支援が終了する7月以降の9か月分は、少なくとも当初予算に入れるべきであることを指摘します。

福祉局 ひとり親家庭や障害児者などへの支援がない
児童育成手当や障害者福祉手当などの増額や対象拡大を


 福祉局での都民への支援としては、赤ちゃんファーストプラスのみとなっています。しかも、15か月間という期限を切ってのものになっています。期限つきの事業では、妊娠・出産を焦らせるものとなりかねません。再来年度以降も継続することを明確にすべきです。さらに、ひとり親家庭や障害児者など、物価高騰のなかでもっとも困っている方々への支援がないことは極めて残念です。30年近く何も変化がない、児童育成手当や障害者福祉手当などの増額や対象拡大などを来年度予算の中に盛り込むことを強く求めておきます。

指定管理者の指定の議案
都が責任をもって運営していくことを求める

 次に、指定管理者の指定の議案について意見を述べます。
 福祉局には8件、保健医療局には1件の議案が提出されました。すべて賛成しますが、いくつか意見を述べておきます。社会福祉事業団に指定する7件は、5年の指定期間となっています。障害者施設などは、長期的に安定した運営が求められる施設として、本来、指定期間を原則10年とするべきです。しかし、都外の児童養護施設の4施設(八街、船形、勝山、片瀬)は今後の在り方を検討する施設として。そして、中軽度の知的障害者、障害児の入所施設である七生福祉園、千葉福祉園は施設の在り方、適切な施設規模、老朽化した建物整備等について検討する施設として、5年間の指定期間です。いずれも、公的な役割の発揮と、専門性が求められる施設であり、社会福祉事業団が指定されていることから賛成しますが、今後についても都が責任をもって運営していくことを求めます。

心身障害者口腔保健センター
都全体で障害者が必要な治療を受けられる環境整備を求める


 また、保健医療局に提出された議案、心身障害者口腔保健センターについては、都心の1か所のみのため、多摩地域からは通院が大変であること、センターの全身麻酔治療は日帰りでの対応のため、居住地が遠い場合や障害の特性等によっては不安であるとの声が寄せられています。センターは、昨年度、障害者歯科学会認定医臨床経験施設などに登録している全国の施設に対し、「障害者歯科診療における日帰り全身麻酔法実施状況に関するアンケート」を実施しています。このなかでも、60%以上の施設が治療開始までにかなり時間がかかるという患者の声があると回答し、その原因として「全身麻酔下歯科治療の対象となる障害児者の患者が多い」ことや「麻酔医や治療担当歯科医師、歯科衛生士、看護師等の不足」なども指摘され、全身麻酔治療を必要とする患者が、十分受けられていない可能性がある、と考察されています。都として、センター含め、都全体で、障害者の方々が必要な治療を受けられる環境を整備することを求めます。

共産党提案 児童育成手当に関する条例の一部改正案
児童育成手当を拡充することが必要 ぜひ賛同してほしい


 最後に、共産党都議団として提出しました、児童育成手当に関する条例の一部を改正する条例についてです。補正予算についての意見でも述べましたが、今、物価高騰が深刻な中、もっとも困難を抱えている方々に行き届く支援が必要であり、今こそ30年近く改正されていない児童育成手当を拡充することが必要です。今回の提案内容について、すぐにいくつかの障害者団体等から、「手当の増額や対象拡大案のご提出、大変心強く存じます」「精神障害者も含み、障害者への手当を所得制限なしで支給する案を出していただけることは大変ありがたいことです」といった、歓迎の声が寄せられています。
 ぜひ、ご賛同いただけますよう、よびかけまして、意見といたします。

意見表明をおこないました
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児童育成手当を拡充する条例案に賛成する
米倉春奈都議(左)と原のり子
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by hara-noriko | 2025-12-15 20:31 | 都議会 | Comments(0)

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