2019年 06月 05日 ( 1 )   

川崎の無差別殺傷事件で考えたいこと   

事件の解明と心のケアを
 5月28日に川崎市で起きた無差別殺傷事件で、亡くなられた方々、被害にあわれた方々、ご家族や関係者の方々に、心からのお悔やみとお見舞いを申し上げます。
 容疑者が自殺していることから、事件の真相が直接語られることはありません。でも、どうしてこうした事件が起きたのか、社会全体で考え、きちんと解明していく必要があると思います。そして、とりわけ、ご遺族やまきこまれた子どもたちの心のケアを十分におこなってほしいと強く思っています。

当事者や家族会が相次いで声明を発表
 連日、この事件はテレビでもとりあげられています。その報道のなかには、容疑者がひきこもり傾向にあったということで、ひきこもりと犯罪を短絡的に結びつけるようなものもあり、誤解や偏見を広げるような報道は控えてほしいと、当事者や家族会が相次いで声明を発表しています。6月1日には、元農水事務次官の長男刺殺事件も起きたことから、報道がさらに熱を帯び、ひきこもる人たちや家族の間に大きな不安が広がっていると指摘されています。この声明を多くの方に読んでほしいと強く思っています。

「ひきこもりUX会議」は
 「一般社団法人ひきこもりUX会議」は声明文(5月31日)で、「ひきこもっていたことと殺傷事件を起こしたことを憶測や先入観で関連付ける報道がなされていることに強い危惧を感じています。『ひきこもるような人間だから事件を起こした』とも受け取れるような報道は、無関係のひきこもり当事者を深く傷つけ、誤解と偏見を助長するものだからです」とのべ、「社会の『ひきこもり』へのイメージが歪められ続ければ、当事者や家族は追いつめられ、社会とつながることへの不安や絶望を深めてしまいかねません」と指摘しています。

「KHJ全国ひきこもり家族会連合会」は
 「特定非営利活動法人 KHJ全国ひきこもり家族会連合会」は声明文(6月1日)で、「襲撃事件は、全国の家族に『自分の子も、あのような事件を起こしてしまうのではないか』という衝撃を与えた」とのべ、同会への相談の問い合わせが増えていることを明らかにしています。「事件の背景に『ひきこもり』という単語が出てくると、メディアは『なぜここまで放置したのか』などと家族を責め立てるが、周囲が責めれば責めるほど、家族は世間の目を恐れ、相談につながれなくなり、孤立を深める」と。そして、「メディアは、ひきこもる人、その家族の不安、偏見を助長するような報道は控えて頂くようお願いしたい」と結んでいます。


ひとくくりにしてはいけない
一人ひとり違う そこを共有したい
 私は、今の生きづらい社会のなかで、ひきこもるということは、誰にも起こりうることだということ。そして、その原因や状況は一人ひとり全く違うということ。つまり、ひとくくりにしてはいけない、ということが一番大事だと思っています。ひきこもりだから犯罪をおかす、ととれるような結びつけ方をすることは、あってはならないことです。
 また、そんなに長い間ひきこもっていたのに、なぜひっぱりださなかったのか、という声も聞かれますが、たとえば、仕事で大変な働かされ方をして、パワハラなどで精神的に追い詰められたことがきっかけという方もいます。自分の命をまもるためにひきこもるということもあり、それを「ひっぱりだせ」というのは命を脅かすことになります。
 とにかく、一人ひとり違うのです。ひきこもり状態から自分なりの生き方を見つけていくことも、その道筋やゴールはみんな違うのです。そこを共有していくことが本当に大事だと思います。



東京都議会では
 これまで、私は、都議会総務委員会でもそういう思いで質問してきました。(2018年3月など)
 共産党都議団は、2017年の決算特別委員会総括質疑で、里吉ゆみ都議がくわしくとりあげ、このときの質疑をベースにとりくんでいますが、この間、いくつか前進があります。
 ★ひきこもりの長期化高齢化も課題になっているなか、年齢制限なく相談にのり、支援をしていくことが必要であり、訪問相談の年齢制限(34歳まで)撤廃を。⇒撤廃されました。
 ★これまでひきこもり支援は青少年・治安対策本部が担当していましたが、切れ目のない支援をすすめるのにふさわしい体制を。⇒福祉保健部が所管に。また、全庁を横断するひきこもり支援施策推進会議が設置されました。

 まだまだ課題はあります。今後、ひきこもり支援についての議会での議論の中心は、総務委員会から厚生委員会に変わりますが、総務委員会は、人権についての所管でもあるので、だれもが人権とそれぞれの生き方を尊重される社会をめざして取り組んでいきたいと思っています。




by hara-noriko | 2019-06-05 14:01 | 日記 | Comments(0)