都議会総務委員会 条例改正で意見を表明   

16の議案について採決
 3月20日、都議会総務委員会が開かれました。2日間にわたる質疑をへて、まず、来年度予算案について各会派が意見開陳を行いました。共産党は、とくとめ道信委員。各会派の意見をふまえ、来週の予算特別委員会が行われることになります。
 そして、総務委員会に付託された16の議案について採決が行われました。共産党以外は、16件すべてに賛成。共産党は、2つの議案に反対することから、採決前に私が意見表明を行いました。結果は、全議案、原案通り決定されました。最終的な採決は、28日の本会議となります。なお、総務委員会の構成は、都民ファースト6人、自民党3人(委員長含む)、公明党2人、共産党2人、立憲・民主1人、ネット1人。

【私の意見表明】

日本共産党都議団を代表して、意見を述べます。

住基ネットの利用拡大にかかわる条例改正について
 まず、第36号議案についてです。住民基本台帳ネットワークシステムにおける本人確認情報の利用をできる事務を追加するもので、具体的には、警視庁からの要請により、道路交通法による放置違反金の徴収に関する事務を追加する内容です。しかし、住基ネットはかねてから個人情報の流出の危険性や、その被害の重大さが指摘されており、その利用の拡大は危険性の拡大になります。住基ネット利用でなくても、現行での事務手続きは可能であり、反対します。

国民保護協議会にかかわる条例改正について
 次に、第41号議案についてです。この議案は、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律にもとづき、東京都国民保護協議会の組織及び運営に関し必要な事項を定めている条例の改正です。内容は、委員70人を74人にふやすものです。提案理由は組織改正に伴い、委員の総数の上限を改める必要があるとしていますが、戦略政策情報推進本部長、住宅政策本部長、副知事だけでなく、環境省の関東地方環境事務所長を加えるとのことです。そもそも国民保護計画は、災害救助における住民避難計画ではなく、政府も「災害は地方が主導するのに対して、有事法制は国が主導する」、つまり、米軍・自衛隊の軍事行動を最優先し、その円滑な行動を図るためのものだと説明しており、今回の条例改正には、反対です。

 その他の議案には賛成ですが、2件について意見を述べます。

首都大学東京を都立大学に名称変更
学生が不利益を被らないように
 第85号議案は、首都大学東京の定款の変更です。都立大学に名称変更することについては、学生のアンケートや関係者の意見もふまえ賛成ですが、プロセスには問題を残しました。学生の声を反映させてほしい、当局と話し合う場をもってほしいと学生が申し入れても、そういう機会がもたれなかったことは大変残念です。これからでも、名称変更した場合に学生が不利益を被ることのないように、協議されるよう求めます。

首都大学東京のあり方
本来の大学の目的「真理の探究」を位置づけて

 第86号議案は、首都大学東京の中期目標変更についてです。首都大学東京の設置目的にある「大都市における人間社会の理想像」と「人材育成」との位置づけに強い違和感があるとの指摘は、かねてから寄せられています。教育基本法では、大学の目的について、「高い教養と専門的能力を培う」ことと「深く真理を探求して新たな知見を創造する」と位置づけられています。「真理の探究」を通してこそ、学生が主権者として成長することができ、また、結果として「大都市」にかかわる課題解決に貢献することにもなる、という教育関係者などからの意見を重視すべきであると指摘します。
 以上です。

東京・清瀬市で開かれた
「市政の転換を求める市民のつどい」でスピーチ
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街頭から都政の報告
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# by hara-noriko | 2019-03-20 22:17 | 都議会 | Comments(0)

都議会 総務委員会の質疑から   

 3月15日、18日は、都議会総務委員会で質疑が行われました。私は、青少年・治安対策本部、人事委員会、総務局でそれぞれ質疑を行いました。とくとめ委員は、防災問題を中心に総務局で質問しました。

【私の主な質問内容】

*青少年・治安対策本部
 ・若者相談支援事業「若ナビα」について
 ・2019年度までの計画となっている「子ども・若者計画」の今後の考え方
 ・デートDVについて

*人事委員会
 ・障がい者を対象とした東京都職員Ⅲ類採用選考試験での合理的配慮について。
…障害の特性をふまえての対応、グループ討議での聴覚障害者への合理的配慮(要約筆記やヒアリングループなど)

*総務局
 ・組織改正について。とくに、青少年・若者支援が考えられていないことについて。
 ・市町村消防団への支援について。とくに、地域特性に応じた支援を求める。
 ・性犯罪・性暴力被害者支援事業のワンストップ支援センターについて。

性犯罪・性暴力被害者支援事業
ワンストップ支援センターについて
 来年度予算案では、センターへの運営負担金が増額となっています。項目としては、被害者が病院などに行くときの同行支援等での交通費、広報、研修などの費用が増額されました。とくに、以前、大山とも子都議とセンターをうかがってお話を聞きましたが、そのときにも、支援員の方々が被害者のお話を聞き続けることで、メンタルにダメージを受けることが話題になり、昨年11月の質疑の際も指摘しました。今回の予算案では、セルフケアのための予算も組まれていることがわかり、重要だと思いました。
都は、必要な体制の確保に努める、と
 ただ、非常勤報酬は現状維持となりました。性被害者への支援を充実していくためには、相談体制のいっそうの強化が必要です。24時間365日、2人体制で相談を受け、必要に応じて同行支援に出かけます。緊急対応が求められるケースもあります。また、そこにいてくれている、待ってくれている、ということが心の支えになる場合もあり、警察や病院で長時間待機することになるケースもあるそうです。答弁では、相談・支援の状況をみながら、適切な相談対応ができるよう必要な体制の確保に努める、と。今後につながります。

総務委員会で質問

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(撮影:長島可純 ↑ 2次加工、SNS以外のご利用はお控えください)

春点描

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# by hara-noriko | 2019-03-20 11:30 | 都議会 | Comments(0)

東日本大震災から8年   

「過去のこと」にできない日
 3月11日。東日本大震災から8年。改めて、犠牲になられた方々に哀悼の意を表するとともに、被災者のみなさんにお見舞い申し上げます。
 前日の10日は、74年前に東京大空襲があり、10万人の命が奪われた日。両日とも、決して忘れてはならない日。そして、「過去のこと」にできない日。命を大事にする政治へ転換していきたい。その思いをさらに強くしています。

フラッシュフォワード
 福島では、原発事故により、「フラッシュフォワード」とよばれる、過去からも未来からも攻撃される二重の苦しみが深刻だと、テレビ番組での特集を観ました。将来への不安のなかで希望ももてず、免疫力も低下して病気になって亡くなっていく…。こういう被災者の方々が多くいらっしゃる、と。

リロケーションダメージ
 また、引っ越しが続く中での「リロケーションダメージ」。人間関係を絶たれ、大きなストレスを抱え、深刻なうつ病になるケースもあるという。自主避難をしている人は、「放射能への過剰反応」「神経質」などといわれるなどの無理解により、二重三重に孤独を抱えているケースも少なくない。避難した人も、残った人も、みんなが傷ついている。本当に想像しただけで辛すぎる。それが今も続いている…。

もっとやれることをやらなければ…
 それなのに、国も県も東電も支援の打ち切りを進めていることは本当に許せないです。東京・東久留米市に自主避難されてきた方々のご苦労も目の当たりにしてきました。都議会で、避難者への支援を求めて質問もしましたが、これでは足りない。もっとやれることをやらなければ、という気持ちでいっぱいです。福島出身のいわぶち友参院議員の質問に背中を押されます。
 いよいよ、統一地方選挙と参院選。希望をもてる政治に変えましょう!政治を変える力は、一人ひとりの判断。力をあわせてがんばります。

白梅

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# by hara-noriko | 2019-03-12 10:04 | 日記 | Comments(0)

都知事の公約違反 引き続き追及   

補正予算(案)(築地市場跡地の有償所管換え)
本会議で採決
 3月6日の東京都議会本会議。今年度の補正予算について討論・採決が行われました。日本共産党都議団は、築地市場の一般会計への有償所管換えの予算は議決すべきではない、と経済・港湾委員会や財政委員会で主張してきました。残念ながらその提案は通らず、いよいよ、本会議での採決ということになりました。

記名投票で
 「築地を守る」。これは、小池知事の公約というだけでなく、知事与党である都民ファーストの公約でもあり、都議選での一人ひとりの都議の姿勢が問われます。共産党都議団は、記名投票にすることを提案。記名投票は一人ひとり、名前が書いてある札を投票します。賛成なら白、反対なら青。そして、その結果(一人ひとりの賛否)はすべて議事録に残ります。

6会派50人が反対
 結果は、賛成75人(都民ファ、公明、東京みらい)、反対50人(自民、共産、立憲・民主、維新あた、ネット、自由を守る)。可決されたものの、6会派50人が反対したということは大変な重みがあると思います。しかも、各会派、市場についてそれぞれ考えが違いますが、知事が方針変更したことを認めない、自分は何も変わっていない、と強弁していることについて、それはだめだといっている点が私は重要だと思います。

築地ブランドを築いてきた人たち
その努力を踏みじにっての「未来」とは?
 知事は、「築地を守る」といい、5年後に戻りたいと考える業者の方には戻れるように手伝う、とまでいってきた。その公約にもとづいて、営業やくらしの計画を立てている方たちのこと。築地に市場機能をもたせることを期待して、なんとか踏みとどまろうととりくんでいる場外で営業している方たちのこと。…公約違反は人々のくらしにかかわる重大問題です。都民ファーストの討論を聞いていて、東京の未来のために、と強調していましたが、今があって未来があるのです。築地ブランドを築き上げてきた人達の努力を踏みにじっての未来ってなんですか、と問いたい。

共産党から尾崎あや子都議が反対討論
 共産党都議団の討論には、尾崎あや子都議が立ちました。討論を次のようにしめくくりました。
 「補正予算は可決されましたが、まだまだ解明すべき多くの問題が残されています。豊洲市場についても、土壌汚染問題は解決していないうえ、ターレの事故、建物の揺れ、黒い粉塵、売り上げの減少、年間120億から140億円にもおよぶ赤字が続くことなど、問題が山積しています。わが党は、引き続き、予算特別委員会などをとおして、知事の公約違反問題について、徹底追及していきます」
 引き続き、とりくんでいきます。


【関連情報】
尾崎あや子都議の反対討論
築地市場跡地に関する補正予算の中途議決について
  共産党都議団 大山とも子幹事長の談話
平成30年度東京都一般会計補正予算修正案について
平成30年度最終補正予算(案)(築地市場跡地の有償所管換え)を予算特別委員会に付託することを求める意見
平成30年度最終補正予算(案)の知事出席による連合審査に関する申し入れ
平成30年度最終補正予算案の審議に知事の出席を求める申し入れ


補正予算案の反対討論に立つ尾崎あや子都議

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補正予算案に反対票(青票)を投じました

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(撮影:長島可純 2次加工、SNS以外のご利用はお控えください)


# by hara-noriko | 2019-03-07 11:39 | 都議会 | Comments(0)

小池都知事の公約違反は許されない   

 3月5日、日本共産党の東久留米市議、永田まさ子さん、地域の後援会のみなさんと一緒に朝の宣伝をしました。私は、いま開かれている東京都議会の状況を報告しました。

波乱の都議会

 いま東京都議会第1回定例会(予算議会)が開会中です。みなさんもニュースでご覧になっていらっしゃると思いますが、大変な波乱の都議会になっています。
 初日の2月20日は、日をまたいで夜中の2時に終了する事態になりました。( こちら をご覧ください)

2年前 小池都知事の公約
 3月4日は、経済・港湾委員会で築地市場の豊洲移転問題をめぐって、都知事との一問一答の質疑が行われました。この様子が今日のニュースでも報道されています。都議会議員選挙(2年前の7月)の直前に小池百合子都知事は、「築地は守る、豊洲は活かす」という基本方針を発表しました。そして、「築地女将さん会」や仲卸の業者のみなさんには、5年後に築地に戻ってきたいという希望があったら、そのお手伝いをしたい、と約束しました。さらに、食のテーマパークを築地につくっていく、市場機能を残していく、とはっきり約束しました。

公約違反が問われている
 ところが、都議会議員選挙が終わって、徐々にその方針、公約が後退してきました。そして今議会は、築地市場5423億円を市場会計から一般会計に移してしまおうとしています。一般会計に移れば、市場機能とは無関係の開発が可能になります。これは明確な知事の公約違反です。
 さらに、築地市場の跡地には、国際会議場やホテルなどの集客施設を誘致をしていくことが素案として出されているという状況です。「築地を守る」という公約は、いったいどこにいってしまったのか。

「築地女将さん会」の悲痛な叫び

 4日、「築地女将さん会」のみなさんが、この問題で都議会議員全員に陳情書を提出しました。陳情書は、「都知事にご確認いただきたいこと」というタイトルになっています。書き出しは「私達は東京都知事小池百合子さんに騙されたと思っています」という一文から始まります。最後の方には、次のような悲痛な叫びが記されています。「私共、事業者は小池さんの度重なる、場当たり的な発言に振り回され、怒りを覚えるだけでなく人間不信に陥りショックを受け疲弊しています」と。
 業者のみなさん、女将さん会のみなさんを裏切って、築地市場の豊洲移転を強行し、さらに築地に戻りたい人には戻れるようにするという約束まで反故(ほご)にしようとしています。

補正予算案は議決すべきではない
 みなさん、私はこういうことが行われるから、政治不信が広がるんだということを改めていいたいと思います。知事には、公約に立ち戻るように、築地を守るという公約をしっかりと守るように、要求しています。共産党都議団として、築地市場の5400億円を市場会計から一般会計に移そうという補正予算案は議決すべきではない、と取り組んでいます。

食の安全にかかわる問題です

 築地市場からやむなく豊洲に移った方々も、今とても不安を抱えています。というのは、豊洲市場の土地の部分、土壌汚染がまったく解決されていません。直近のデータでも、危険なベンゼンは基準の130倍を超えている。ヒ素なども検出をされている。そういう状態です。ですから、豊洲で働いている方々も、築地を単に売却するとか、他のものにしてしまうのではなくて、約束通り市場機能を残してほしいという声があがっています。これは、食の安全にかかわる問題だということを私たちは指摘をしています。

知事は公約に立ち戻れ
 日本共産党都議団は、知事は公約に立ち戻りなさいということを厳しく求めて、ねばり強く取り組んでいきます。来年には都知事選挙が行われます。築地と豊洲の両方にかかわる人たちを踏みにじって、公約を破ることは絶対に許されない。このことを改めて厳しく指摘したいと思います。


永田まさ子・東久留米市議(左)と一緒に朝の宣伝
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私もスピーチ
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永田さんのリーフも配布しました
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(撮影:長島可純 2次加工、SNS以外のご利用はお控えください)





# by hara-noriko | 2019-03-06 08:48 | 都議選 | Comments(0)