文書質問から(8)都市計画道路建設について   

 3年前の2017年7月に都議になってから、私は都議会定例会が開かれるごとに文書質問をしてきました。文書質問は、本会議で質問に立たないときに提出できます。どんな質問をし、都がどのように回答したか。随時紹介しています。第8回は「都市計画道路建設について」(2018年第3回都議会定例会文書質問)です。

私のひとこと

東久留米市民が大切にしている黒目川。その上を、2本もの大きな橋をかけ、都市計画道路を通そうとしています。東久留米市施行の優先整備路線に位置づけられています。しかし、ここは、豊かな自然のある貴重な場所であるとともに、近くには土砂災害警戒区域・特別警戒区域もあります。警戒区域の指定は東京都がおこなっています。その安全対策はどうするのか。道路先にありきでいいのか。都の責任も問われています。しかし、都の回答は他人事です。
 現在、「黒目川を守る会」をはじめ、たくさんの市民の方が環境を壊さないで、と声をあげています。自然は一度壊してしまったら、簡単にはもとに戻せません。水と緑のまちを標ぼうする東久留米市なのに、その財産を壊してしまっていいのか…。「黒目川を守る会」発行の『「桜の公園』」自然がいっぱい』という冊子を多くの方に読んでいただき、一緒に考えてほしいと思います。

質問事項
 都市計画道路建設について


 現在、東久留米市では、東村山都市計画道路3・4・21号線、及び3・4・13号線の事業化に向けての取り組みが始まりました。「東京における都市計画道路の整備方針(第4次事業計画)」における優先整備路線になったことによるものです。この計画は、閑静な住宅街、公園を通り、オイカワの産卵場所にもなっている黒目川を横断します。環境が激変することにもなることから、反対や心配の声が多数あがっています。
 さらに、第1工区(東村山都市計画道路3・4・21号線部分)は、土砂災害警戒区域も含まれていることから、地域ではこのままこの計画が進められて危険はないのか、心配の声があがっています。この間の災害の状況をみても、それほど急な崖でなくても、豪雨で崩壊する事例もあり、崩れる例もあり、不安が広がっています。
 東京都は、土砂災害警戒区域の指定を急ぐことをはじめ、防災対策に力を入れるとしています。また、知事は、都市計画道路について見直すべきは見直すことも表明されています。対応を求め質問します。

土砂災害警戒区域・特別警戒区域
何を考慮して道路の構造を決めているのか


【質問1】
 都は、都市計画道路の整備を進める際に、土砂災害警戒区域や土砂災害特別警戒区域が含まれている場合、どのようなことを考慮して道路の構造を決めていますか。

【回答1】
 道路法第29条では、「道路の構造は、当該道路の存する地域の地形、地質、気象その他の状況及び当該道路の交通状況を考慮し、通常の衝撃に対して安全なものであるとともに、安全かつ円滑な交通を確保することができるものでなければならない。」とされています。
 都市計画道路の整備に当たっては、土砂災害警戒区域等の指定の有無にかかわらず、同法等に基づき、適切な道路構造を決定しています。

災害の危険やその対策
市民の納得と合意なしにすすめるべきだはない


【質問2】
 都は、都市計画道路の整備を進める際に、都市計画道路のような公共性が高い施設のなかに土砂災害警戒区域や土砂災害特別警戒区域が含まれている場合、まず、土砂災害の可能性について調査が行われ、その結果について、市民に説明が行われるべきだと思いますがいかがですか。また、災害危険やその対策について、市民の納得と合意なしに整備をすすめるべきではないと思いますがいかがですか。それぞれお答えください。

【回答2】
 都市計画道路の整備を進める際には、必要に応じ、斜面の状況、地形・地質等を調査し、安全性に配慮した適切な道路構造を決定します。
 この内容については、工事の着手前に開催する工事説明会等で地元の皆様に説明します。
 工事の実施に当たっては、地元の理解と協力を得ながら進めていきます。
 なお、今後も土砂災害警戒区域等の指定に当たっては、住民説明会を地元区市町村とともに開催し、土砂災害の危険性や区域指定の目的などについて説明します。

まず調査をすすめ
市民に公表すべきです


【質問3】
 東村山都市計画道路3・4・21号線、及び3・4・13号線の土砂災害の可能性について、都は、東久留米市とともに、調査をすすめ、市民に公表すべきと考えますがいかがですか。

【回答3】
 東村山都市計画道路3・4・21号線及び同3・4・13号線は、平成28年(2016年)3月に策定された「東京における都市計画道路の整備方針(第四次事業化計画)」において、東久留米市施行の優先整備路線に位置付けられています。
 本路線の工事の実施に当たっては、東久留米市が適切に対応するものと考えています。
【掲載されている議事録】
平成三十年東京都議会会議録第十五号
平成三十年十二月四日(火曜日)

【ブログ関連記事】
都市計画道路を歩く
東京の防災対策を考える
子どもたちや孫たちの世代に自然を残したい

都市計画道路について考える冊子
『「桜の公園」は自然がいっぱい』
文書質問から(8)都市計画道路建設について_b0190576_00055986.jpg
市民のみなさんと一緒に道路計画の現地調査(2018年6月)
中央の白い帽子が原のり子
右から2人目が北村りゅうた・東久留米市議
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計画図
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# by hara-noriko | 2021-02-13 00:06 | 東京都政 | Comments(0)

文書質問から(7)都庁舎のバリアフリー   

 3年前の2017年7月に都議になってから、私は都議会定例会が開かれるごとに文書質問をしてきました。文書質問は、本会議で質問に立たないときに提出できます。どんな質問をし、都がどのように回答したか。随時紹介しています。第7回は「都庁舎のバリアフリーについて」(2018年第3回都議会定例会文書質問)です。

私のコメント

 これは、ずっと解決できず胸が痛んでいる課題です。この文書質問の回答をみても、ほぼゼロ回答。障害のある方がスムーズに都議会議事堂に入れない、という問題の重さを理解していないといわざるをえない…。毎年、予算要望にたくさんの障害者団体の方々がいらっしゃいます。そのときにも苦労しながら議事堂に入り、その大変さを訴えられています。解決に向け、改めて調査し働きかけを強めたいと思います。

質問事項
 都庁舎のバリアフリーについて


 都庁は、東京都の顔であり、誰もが利用しやすいことが必要です。しかし、かねてから車いすを使う身体障害者の方々より、都議会議事堂に入るための長いスロープの改善が求められながら、改善されません。都営大江戸線の都庁前駅からエレベーターに乗っても、議事堂には直結していません。高低差もあり、カーブも急なため、通常の車椅子で一人でのぼるのは大変厳しく、時間もかかります。そして屋根もないため、雨の日は議事堂に入るまでにずぶぬれになってしまいます。なぜ、多くの方から指摘があるのに、改善されないのでしょうか。都議会の傍聴や要請に来ても、その建物に入ることさえ困難だということは放置できない問題です。
 10月1日、東京都障害者への理解促進及び差別解消の推進に関する条例が施行されました。「東京に暮らし、東京を訪れるすべての人が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現を目指」す条例の趣旨に鑑み、障害者にとってのさまざまな社会的障壁をなくすことは急務です。一日も早く改善を求めます。

都営大江戸線の都庁前駅
車いすの方が都議会議事堂に入れるように改善を


【質問1】
 都営大江戸線の都庁前駅から、車いすの方が、地上にいったん出ることなく、都議会議事堂に入れるように、当事者の方の意見をききながら、改善してください。

【回答1】
 都庁舎では、来庁される方々が誰でも快適に利用できるよう、これまでもバリアフリー化の整備を進めています。
 現在、車いすの方のルートとしては、都営大江戸線の都庁前駅からエレベーターを利用できる都庁第一本庁舎北側のA4出口となります。
 他に車いすの方が利用できるルートはないことから、都庁前駅から地上へ出ずに都議会議事堂へ入るためには、新たなエレベーターを都議会議事堂に設置する等のルートを確保する必要があります。しかし、都議会議事堂へ新たなルートを確保することは、技術的に非常に困難であると考えており、A4出口の利用を御案内することとなります。
 今後とも、引き続き、来庁される方々が、都庁舎を快適に利用できるよう努めていきます。

地上から車いすで都議会議事堂に入るスロープ
距離を短く 昇降機を設置して


【質問2】
 地上から車いすで都議会議事堂に入るスロープを距離を短く、傾斜を緩やかにしてください。あるいは1階大型駐車場入り口にあるような車いす昇降機を設置してください。

【回答2】
 都議会議事堂へ入るスロープは、東京都福祉のまちづくり条例が規定する整備基準に適合しています。距離が短くなればスロープの傾斜がきつくなり整備基準を満たさなくなりますので、現在の距離は必要となっています。
 また、新たな昇降機の設置は、必要なスペースの確保が困難であり、都議会議事堂1階の大型駐車場入口に設置されている昇降機の利用を御案内することとなります。

議事堂に入るスロープ
屋根を設置して雨に濡れないように


【質問3】
 抜本的な改善策がとられるまでの間、少なくとも、エレベーターをおりてからスロープを利用して議事堂に入るまで、屋根を設置して雨で濡れることのないようにしてください。

【回答3】
 都議会議事堂へ入るスロープ部分への屋根の設置には、強度を確保するために堅固な柱及び基礎が必要となりますが、既存のスロープの位置をずらす等、広範囲の外構整備を伴うことから難しいと考えています。

【掲載されている記事録】
平成三十年東京都議会会議録第十五号
平成三十年十二月四日(火曜日)

【これまで掲載した文書質問】
文書質問から(1)発達障害教育の推進
文書質問から(2)LGBT当事者の権利保障
文書質問から(3)学校のブロック塀などの安全対策
文書質問から(4)通学路の安全対策
文書質問から(5)障害者グループホームの都加算制度の見直し
文書質問から(6)放課後等デイサービスの報酬変更

地上から車いすで都議会議事堂に入るスロープ
高低差もあり、カーブも急
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都議会前の案内板
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# by hara-noriko | 2021-02-11 20:06 | 東京都政 | Comments(0)

多摩北部医療センターに産科を   

「多摩北部医療センターを良くする会」と
「都立病院の充実を求める連絡会」が都に要請


 2月10日、「多摩北部医療センターを良くする会」と「都立病院の充実を求める連絡会」による、東京都に対する要請に、尾崎あや子都議(北多摩1区)とともに同席しました。病院経営本部の藤本誠経営戦略担当部長と、団体調整担当課長が応対しました。

清瀬小児病院廃止後の地域の受け皿
産科の設置は切実な願い


 東京都保健医療公社が運営する多摩北部医療センター(通称「たまほく」、東京都東村山市青葉町)は、もともとは都立多摩老人医療センターでした。2010年、石原都政のもとで廃止された都立清瀬小児病院の受け皿として、小児科や小児救急などもおこなう、地域病院となりました。しかし、清瀬小児病院に設置されていた新生児集中治療室は、「たまほく」には設置されませんでした。また、高齢者医療や障害者医療もいっそうの充実を求める声があります。さらに、東村山市と清瀬市では、お産のできる病院がなくなり、「たまほくに産科を」という要望は大変強いものがあります。

基本構想に地域の声を反映させたい
都立・公社病院の独立行政法人化はしないで


 現在、「たまほく」の改築に向けて「基本構想検討委員会」が行われています。医師や行政の担当者などが参加するこの検討委員会でも、産科の設置や小児科の充実について多くの委員が発言しています。まさに、地域共通の要望となっています。そうしたなか、今回の要請は、基本構想に地域の声を反映していくことについて具体的に要請し、それらを実施していくためにも、東京都の手を離す、独立行政法人化をしないように求めています。
 藤本部長は、「生の声を聴かせていただく貴重な機会をいただきありがとうございます。改築について、地域医療を支えるという視点でとりくみたい」とあいさつ。「要望事項については、基本構想を策定する議論の中で検討していきたい」という趣旨の回答。参加者は、それぞれ切実な要望を発言しました。

赤ちゃんを抱っこした東久留米市のお母さん
体験を語り、産科やNICUの必要性を訴え


 いちばん最初に、赤ちゃんを抱っこして参加した、東久留米市のお母さんが発言。なぜ、「たまほく」に産科やNICU(新生児集中治療室)が必要か、本当によくわかり、また胸に迫る発言でした。ご本人の了解をいただき、掲載させていただきます。ぜひ、多くの方に読んでいただきたいです。

【お母さんの訴え】

 私は東久留米市で3歳と、0歳9カ月の娘を育てています。
 上の子の出産の時、市内の病院で出産予定で準備を進めていました。
 妊娠29週で私の体調が悪くなり病院へ行くと、「妊娠高血圧症 ヘルプ症候群」と診断され、「今すぐに妊娠状態を終わらせないとママが死んじゃいます。うちの病院では産めないので救急車を呼んで大きな病院へ運びます」と言われました。

 なんとか決まった病院は文京区で、光の刺激も危ないからと、目隠しをされたまま1時間以上かけ救急車で病院へ行きました。とても不安で怖かったです。

 たくさんの医療従事者の方のおかげで、無事に出産できましたが、娘は828グラム。超低出生体重児童でした。
 私は状態も落ち着き10日ほどで退院しましたが、娘は3カ月NICU(新生児集中治療室)へ入院でした。

 娘の入院中は搾乳した母乳を運んだり、面会に行ったりしましたが、帝王切開直後の身体で、遠くの病院へ通うのは本当に大変でした。
 1時間以上も電車を乗り継いでいくのは無理だったので、車で通っていました。都心の病院の駐車場代は上限もなく、とても高くて金銭的にも毎日通ったり、面会も1日中居ることはできませんでした。

 子どもと離れての生活、毎日会いに行くことができないもどかしさや、何より、子どもへ申し訳ない気持ちになりつらかったです。

 もし近場に産科やNICUがある病院があったら、本当にありがたいです。
 私のようなつらい思いをするママ、パパがいて欲しくありません。

 そして、これから出産される方、子育てしていく方たちにとって、とても心強く、安心となるよう、多摩北部医療センターへぜひ、産科、NICUを作って頂きたいです。よろしくお願いいたします。

【この日の要請内容】

 (1)「多摩北部医療センター基本構想」は、がん医療や救急医療などの重点医療の一層の強化と、感染症対策など新たに求められる医療機能など、地域の実態を反映して検討をすすめること。
 (2)多摩北部医療センターに、▽経済的負担の少ない産婦人科▽手術ができる小児外科▽新生児集中治療室―を設置すること。
 (3)多摩北部医療センターの運営に利用者目線の要望を反映させるため、運営協議会に市民代表を参加させること。
 (4)中核病院として地域医療を支え、さらに新型コロナ対策でも重要な役割を発揮している多摩北部医療センターをはじめ都立・公社病院の地方独立行政法人への移行は中止すること。

東京都の担当者に要請書を手渡す
「多摩北部医療センターを良くする会」の井口信治会長
(左から)尾崎あや子都議、原のり子

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都の担当者に意見を伝える参加者
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# by hara-noriko | 2021-02-11 10:50 | 活動日誌 | Comments(0)

文書質問から(6)放課後等デイサービスの報酬変更   

 3年半前の2017年7月に都議になってから、私は都議会定例会が開かれるごとに文書質問をしてきました。文書質問は、本会議で質問に立たないときに提出できます。どんな質問をし、都がどのように回答したか。随時紹介しています。第6回は「放課後等デイサービスの報酬変更について」(2018年第2回都議会定例会文書質問)です。

私のコメント

 放課後デイサービスは、学齢期の障害児が放課後や長期休暇中において、安心して過ごせる大切な居場所として、生活能力を身につけ自立促進の場として、必要不可欠です。しかし、不合理な報酬区分が現場で大問題になり、その改善を求めて質問しました。国が示した指標は、子どもたちの状態を正確にとらえるものになっておらず、子どもの尊厳が傷つけられると指摘されるものでした。子どもたちの権利を守りながら努力する良心的な事業所ほど苦しむ事態になり、都として国に改善を働きかけること、都としての支援を実施することを求めました。
 その後、コロナ禍においても、放デイは子どもたちを受け止め、守り続け、社会的にも広くその存在の大事さを示しました。もっと支援が強化されるべきです!

2月16日 都議会厚生委員会
障害児放課後クループ連絡会・東京の陳情を審査


 現在、障害児放課後クループ連絡会・東京から都議会に陳情が提出されています。そこには、国の指標該当児判定の廃止を求めてほしいと書かれています。子どもを深くとらえ支援しているからこそ、本質的なところで陳情を出されているのだと思いました。2月16日の厚生委員会で審査されます!


放課後デイサービスは不可欠なもの
減収で事業所の存続が危ぶまれる事態


【質問事項】
 放課後等デイサービスの報酬変更について

 放課後等デイサービスは、学齢期の障害児が放課後や長期休暇中において、生活能力向上のための訓練や自立促進、また居場所づくりとして必要不可欠なものです。障害児が安心して利用できることが重要です。
 今年度から、区市町村が行う判定に該当する児童の割合に応じて、事業所の報酬区分が決まることになりました。国は判定の基となる指標について、障害児の状態像を勘案したものとしています。該当する児童が半数を超えると区分1、それ以下であれば区分2となります。とくに区分2になった場合、報酬の大幅引き下げ、人員配置加算(児童指導員等加配加算)も1人しか認められず、多くの事業所が減収になり存続の危機に見舞われています。判定は区市町村が行いますが、それぞれの自治体で対応に差もあり、国が示した判定における指標についても問題が指摘されています。特別支援学校に通う、重度判定をされている肢体不自由児でも非該当になっており、保護者の間でも混乱が生じています。正しい判定にもとづき、支援を行なうことができるのか、関係者からも問題を指摘されています。
 今回の変更は、放課後デイサービスの事業所が増加するなか、国としても「利潤を追求し支援の質が低い事業所」への対策としています。しかし、すでに、「利潤追求」型の事業所は、今回の改定により、利用者への対応も不十分なまま早々と撤退したり、報酬が相対的に高い区分1にするために、利用者を選別するなどの動きをみせています。そうしたなか、良心的な事業所は、区分2になってもこれまでどおり利用者を大事にした運営に努力をしていますが、年間数百万円の減収になると見込む中、事業所を存続できる見通しがない状態です。よって、以下の点について質問します。

区市町村の対応
都として実態を調査し公表を


【質問1】
 厚労省通知(2018年2月13日)では、指標の判定に準ずる状態について区市町村が判断するにあたり、「障害児の状態を判断するにあたり、利用中の放課後等デイサービス事業所に対してヒアリング等を行うことは差し支えない」としています。また、3月2日の通知では「報酬区分の導入当初の措置として、平成30年(2018年)3月31日時点において現に存する事業所にあっては、平成30年4月1日時点の在籍者数(契約者数)に占める指標該当児の割合により報酬区分を判定すること。また、導入後3月経過後は、3月における障害児の延べ人数により算出すること」としています。
 これにもとづき、区市町村が事業所のヒアリング等を実施したのか、当初の時点と3カ月後でどのような対応がなされたのか、都として実態を調査し、把握してください。そして、公表してください。

【回答1】
 国は、平成30年度(2018年度)障害福祉サービス等報酬改定において、これまで一律の単価設定だった放課後等デイサービスの基本報酬について、新たに障害児の状態像を勘案した指標による報酬区分を設定しました。
 障害児の状態像の指標による判定に関しては、区市町村が実施するものですが、平成30年4月1日までに、利用する全ての障害児に対する指標による判定を行うことは困難であるため、国の通知において、平成31年(2019年)3月31日までは、行動援護の利用者である場合など、区市町村が認めた場合も指標の判定に準ずる状態として、指標対象児とみなすことができるとされています。
 事業所が国の報酬改定に基づき、平成30年4月以降3カ月間の児童利用延べ人数による報酬区分の再申請を行う際に、区市町村が障害児の状態像の指標による再判定を行うかどうか、また、事業所にヒアリングを行うかどうかなども、事業の実施主体である区市町村の判断により行われるものとなっています。
 放課後等デイサービス事業所に係る平成30年度報酬改定の影響については、平成30年5月、国が調査しています。

報酬と区分の指標
見直しを国に働きかけて


【質問2】
 放課後等デイサービスの報酬、および、区分の指標の見直しを国にはたらきかけてください。

【回答2】
 都は、平成29年11月に、平成30年4月の報酬改定に向け、放課後等デイサービスについて、「障害の程度や特性に応じた支援内容を適切に評価し、サービス提供の実態に即した報酬単価とすること」等を、国に緊急要望しました。
 報酬改定では、放課後等デイサービスについて、新たに障害児の状態像を勘案した指標による報酬区分が設定されましたが、肢体不自由のある児童や比較的重度の障害のある児童等の受入れを更に促進していくため、都は、平成30年6月に、「肢体不自由のある児童や重度の障害のある児童等の受入れに対する評価を更に充実するなど、サービス提供の実態に即した報酬水準となるよう一層の改善を行うこと」等を、国に対して要望しています。

良質な事業所が後退しないよう
都として支援を検討してほしい


【質問3】
 良質な事業所が撤退しないよう、都としての放課後等デイサービスへの支援を検討してください。

【回答3】
 放課後等デイサービスは、国の法令に基づく全国一律のサービスであり、基本的には、国の給付費により運営されるものです。
 都としても、引き続き、事業者が安定した事業運営を行うことができるよう、国に要望していきます。

【掲載されている議事録】
平成三十年東京都議会会議録第十一号
平成三十年九月十九日(水曜日)

【これまで掲載した文書質問】
文書質問から(1)発達障害教育の推進
文書質問から(2)LGBT当事者の権利保障
文書質問から(3)学校のブロック塀などの安全対策
文書質問から(4)通学路の安全対策
文書質問から(5)障害者グループホームの都加算制度の見直し

宮本徹衆院議員(左)とともに街頭から訴え
右は、佐々木あつ子・清瀬市議
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# by hara-noriko | 2021-02-09 22:45 | 東京都政 | Comments(0)

文書質問から(5)障害者グループホームの都加算制度の見直し   

 3年前の2017年7月に都議になってから、私は都議会定例会が開かれるごとに文書質問をしてきました。文書質問は、本会議で質問に立たないときに提出できます。どんな質問をし、都がどのように回答したか。随時紹介しています。第5回は「障害者グループホームの都加算制度の見直しについて」(2018年第2回都議会定例会文書質問)です。

私のコメント

 グループホームを利用している人たちの状況はさまざまで、重度の障害者が週末は実家に帰って安心して過ごせる人もいれば、常時ホームで過ごす人もいます。それなのに、国の制度は、利用者の日々の人数で単価を下げてしまうので、グループホームの運営は困難が強いられてきました。そこをカバーしているのが都加算制度でしたが、都はこれを後退させてしまいました。そもそも、グループホームは、家庭的な雰囲気のなかで、だれもが希望する地域生活を送れるための家です。
 この文書質問でも求めましたが、都は当初の予定よりも都加算制度の見直し時期を遅らせ、利用者や事業者の聞き取りをおこないました。改めて、現在の運営状況はどうか、今の時点に立っての現場の声を聞いていきたいと思っています。

障害者グループホーム
都加算制度を後退させないように


【質問事項】
 障害者グループホームの都加算制度の見直しについて


 東京都は、今年の10月から、都加算制度を見直すとしています。障害者自立支援法により、国がグループホーム・ケアホームを制度化するなかで日割り制度を実施したもとでも、東京都は利用していない日は基本単価を補てんするという都加算制度で、法の欠点をカバーしてきました。これにより、グループホームの収入が安定し、グループホームが増えてきました。地域の中で過ごす、という当たり前のことが実現できるようになりつつありました。ところが、今回の都加算の見直しが行われれば、利用していない日は一日当たりの単価を下げられてしまうため、事業所の運営、そして何より、障害者の暮らしに大きな影響を及ぼすことになります。
 グループホームを利用している方々の状況はさまざまです。重度の障害者が、週末は実家に帰って過ごすことで安定して暮らせるという方もいますし、常時ホームで過ごす方もいます。誰もが地域で安心して暮らしていけるように、都加算制度を後退させないよう、強く求めます。

都加算の見直しでどんな影響が出るのか

【質問1】
 今回の見直しにより、都内のグループホームに、実際にどのぐらいの影響が出るのか調査し、公表してください。答弁を求めます。

【回答1】
 都は、障害者グループホームの事業者が、質の高いサービスを提供できるよう、国の報酬に加え、都独自の補助を実施しています。
 今回の見直しは、障害者の高齢化や障害の重度化等を踏まえ、事業者が職員を手厚く配置し、充実した支援を行えるよう、補助単価を変更するとともに、質の向上のための国加算を取得した場合には、その加算額が事業者の収入に直接反映される仕組みに改めるものです。
 事業所の収入への影響は、利用者の障害の程度、職員体制、国や都の加算の取得によって異なるため、事業者説明会においては、知的障害、身体障害、精神障害の障害種別ごとにモデル的なケースを想定し、現行の収入と見直し後の収入を提示しています。

疑問と不安の声が
10月実施を前提とせず都は十分聞き取れ


【質問2】
 東京都では事業所に対する説明会をおこなっていますが、疑問と不安の声はますます大きくなっています。10月実施を前提にせず、現場および利用者家族の声を十分に聞き取る必要があると考えますが、いかがですか。

【回答2】
 今回の見直しに当たっては、東京都社会福祉協議会の身体障害者福祉部会や知的発達障害部会のほか、東京都精神障害者共同ホーム連絡会などの関係団体へのヒアリングを、平成29年(2017年)8月から12月にかけて、合計13回実施しています。
 また、事業者を対象にした説明会を、平成30年(2018年)1月から8月にかけて合計4回開催しており、その中で、今回の見直しは、国加算額が事業者の収入に直接反映される仕組みに改めるものであることや、その取得要件などを説明するとともに、個別の事業者からの問合せに対しても対応しています。
 さらに、利用者の状況や事業運営の状況等について、事業者から聞き取りを実施しています。
 なお、見直し実施時期については、事業者が職員配置や国加算取得のための準備期間を十分に取れるよう、平成31年1月に変更することとし、平成30年7月に区市町村及び事業者へ周知しています。

【掲載されている議事録】
平成三十年東京都議会会議録第十一号
平成三十年九月十九日(水曜日)

【これまで掲載した文書質問】
文書質問から(1)発達障害教育の推進
文書質問から(2)LGBT当事者の権利保障
文書質問から(3)学校のブロック塀などの安全対策
文書質問から(4)通学路の安全対策

宮本徹衆院議員(左)と一緒に都政・国政報告
右は、村山順次郎・東久留米市議
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訴える宮本徹衆院議員(中央)
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# by hara-noriko | 2021-02-08 22:43 | 東京都政 | Comments(0)

政権交代へ 地域から   

東京20区市民連合が学習会
ZOOMを使って内容を配信

 2月7日、「立憲主義の回復をめざす東京20区市民連合」が清瀬市で学習会を開きました。コロナ禍のもとで、立憲民主党の東村山市議、藤田まさみさんを中心にZOOMを使って内容を配信。たくさんの方が視聴しました。会場には「市民と野党の共闘で新しい政治へ!」「歴史的総選挙で政権交代! 連合政権樹立」の看板が掲げられ、一橋大学名誉教授の渡辺治さんが講演しました。日本共産党の宮本徹衆院議員、尾崎あや子都議、私も参加してスピーチしました。
 宮本徹衆院議員が立候補を予定している衆院東京20区は、東村山市・東大和市・武蔵村山市・清瀬市・東久留米市の5市がその地域です。都議選の選挙区でみると、尾崎あや子都議が東村山市・東大和市・武蔵村山市の北多摩1区選出。わたし原のり子が清瀬市・東久留米市の北多摩4区選出です。

宮本徹衆院議員
政権交代へ決意を表明

 宮本徹衆院議員は、「コロナ禍のもとで政治はだれのためにあるのかが問われている。なによりも国民の命を守る、国民の暮らしを守る、そのために政治があるはずだ」と語り、「専門家のみなさんの科学的知見をしっかり受け止めて政治が対策を打っていく。感染症対策で影響を受ける国民の暮らしを誰一人取り残さず守り抜く。これがいちばん求められている姿勢だ」と強調。「そのどれもできていないのが菅さんだと思います」とのべ、「野党が政権を取れば成し遂げられることを国会のなかで示しながらたたかっていきたい」と表明しました。

尾崎あや子都議
自己責任押し付ける政治を変える

 尾崎あや子都議は、都議選の投票日が7月4日に確定したことを報告。小池知事の予算の組み方がこれまでの自民党都政と変わらない中身になっていることを指摘して、「立憲民主党や生活者ネットなど他の会派のみなさんと一緒に、一致できる点で都政を変えていきたい」とのべました。商店を訪ねて懇談しながらアンケートへの回答を寄せてもらっていることにふれ、「コロナをはやく収束してほしい」「安部首相もひどいと思ったが、それ以上にひどいのが今の菅内閣だ」などの声を紹介。「なにがひどいのかといえば、国も都も自粛要請をしながら補償する立場がないことだ」と指摘し、「自己責任を押し付けているいまの政治を変えたい」と決意を語りました。

渡辺治・一橋大学名誉教授が講演
どんな日本をつくっていくか 大いに議論を


 渡辺治さんは、安部政権の3つの悪性を継承している菅政権の特徴を解明。(1)「戦争する国づくり」と憲法破壊(2)「新自由主義政治」の害悪が新型コロナで露呈(3)官邸主義・民主主義破壊の強化―について詳しく語りました。6年以上にわたる市民と野党の共同の流れを振り返りながら、「改憲を阻止し9条がめざす平和な日本と東北アジアをつくる」「新自由主義政治を変え、人間らしいくらしが確保される社会をつくる」「立憲主義と民主主義の回復・強化」を柱に位置づけながら連合政権がめざす政治について見解をのべました。そのうえで、どんな日本、どんな地域をつくっていくかを大いに議論して、選挙区市民連合の政策を練り上げていくことをよびかけました。

【私のスピーチ】
 以下は、私のスピーチです。

 私は清瀬市と東久留米市の地域、北多摩4区選出の都議会議員です。きょうは、渡辺先生のお話を聞いて勉強したいと思って参加しました。

とんでもない森喜朗会長の発言

 みなさんご存知の通り、あの森喜朗会長(東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長)の発言が本当にとんでもなくて、その内容はいっぱいあるんですけれど、女性蔑視の問題では、ああいう発言は許してはいけない、と改めて思っています。
 森会長は、「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」「(女性を増やす場合は)時間も規制しないとなかなか終わらない」などといったわけですが、これは女性蔑視であると同時に、民主主義をまったくわかっていない人なんだということがはっきりしたと思いました。みんなで話し合っていい形をつくっていく。そういう民主主義の基本がわかっていない。こういう人が会長だというのは、やっぱり許してはいけない。
 日本の遅れている状態が明らかになったと思いましたが、社会的には「発言を許さない」という声が国内外で大きくあがっていて、ここに希望があると感じています。

市民連合の活動に学んで

 そういうなかで、市民連合の活動は本当に重要だと思っています。この東京20区市民連合のみなさんは、コロナ禍のもとで工夫をしながら、ZOOMも使いながら、みんなで議論することを大事にしています。しかも、テーマがとても多彩ですばらしい。野党共闘、市民のみなさんとの共同をすすめようと思ったら日ごろの積み重ねが大事なんだ、ということを貫いています。こういう取り組みが全国に広がっていけば、必ず政権交代を実現できる。そう強く感じています。

都議会でも一致点を大事に

 私たちも都議会で、日ごろの積み重ねをつくるために取り組んできました。たとえば、共産党都議団として子どもの権利をテーマにした超党派の勉強会をよびかけるとか、他の会派が勉強会をやるといったら積極的に参加していくとか。いまはコロナのもとで、「一日も早く都議会を開きなさい」という取り組みを超党派でやっています。立憲民主党のみなさんや生活者ネットの方、自由を守る会、東京みらいのみなさんと一緒に知事にも議長にも申し入れています。議会を開いてちゃんと議論するという民主主義の基本を守る。そこを一致点にして積み重ねていくことが大事だと思っています。
 きょうは、市民連合のみなさんの活動に学びながら、そして渡辺先生の講演で勉強もして、さらに都議会でも取り組みを強めていきたいと思います。

政権交代の展望を学んだ学習会
訴えるのは宮本徹衆院議員
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東京20区市民連合飛びかけ人代表の井口信治(右)さんがあいさつ
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講演した渡辺治・一橋大学名誉教授
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宮本徹衆院議員
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尾崎あや子都議
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原のり子
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# by hara-noriko | 2021-02-07 22:36 | 国政 | Comments(0)