都議会厚生委員会質問(8)摂食障害 あなたは悪くないというメッセージを   

福祉局に質問
摂食障害 一日も早い支援体制の確立などを求める


 昨年11月、都議会厚生委員会で質問しました。7日は保健医療局の、16日は福祉局の仕事の内容(事務事業)について。その内容を順に紹介しています。すでに保健医療局への質問5回分を掲載しました。
 福祉局に対しては(1)障害者医療費助成制度(2)依存症対策(3)摂食障害の治療支援―の3つの課題で質問しました。
 連載の8回目(最終回)は、摂食障害の治療支援です。一人ひとりの苦しさがわかった対策、一日も早い支援体制の確立などを求めました。

【原のり子のコメント】

 摂食障害について、実際に苦しんでいる方たちのお話しを聞いて、それまでの自分の考えを大きく変えることになりました。いちばん大きいのは、気持ちでやめられるものではない、ということです。過食や拒食をしながらなんとか生きている、と話してくれた人もいます。どんな思いなのか、どんな辛さなのか、そのことについて文書質問でも触れました。
 もう1つ考えを改めることになったのは、死亡率の高さです。摂食障害を抱えながらなんとか生きている…でも死亡率が高いという事実はとてもショックでした。世の中の偏見をなくすこと、そして、医療機関や相談機関に早くつながれるようにすることの大事さを痛感します。
 今回の質問では、文書質問で提起した、摂食障害支援拠点病院の整備や相談支援をすすめること、啓発資料の作成などがすでに実施されていたり、検討されていることがわかりました。一日も早く、悩んでいる人や家族が安心して相談できる体制を強化できるよう、引き続き取り組みたいと思います。

摂食障害の相談件数は
精神保健福祉センター3カ所と保健所6カ所で


 原のり子 最後に、摂食障害の治療の支援について、うかがいます。
 摂食障害の相談は、精神保健福祉センター3カ所と保健所6カ所で受けていると聞いていますけれども、昨年度はそれぞれ何件でしたか。

 福祉局障害者医療担当部長 都は、都内3カ所の精神保健福祉センターや6カ所の保健所で、電話や面接等により摂食障害の相談を受けており、令和4年度(2022年度)の相談実績は、それぞれ204件、220件でございます。

苦しんでいる人たちがたくさんいる
正しい理解を広げることが重要です


 原のり子 昨年の4定(都議会第4回定例会)の文書質問で聞いたときには、2021年度の実績を聞きましたけれども、おおむね、そのときと同じぐらいの相談件数で推移しているということが分かりました。ニーズがあるということですよね。
 摂食障害とともに、アルコール依存症や薬物依存症、自傷行為などが合併しやすいともいわれ、現に苦しんでいる若い人たちがたくさんいます。摂食障害についての正しい理解を広げることが必要ではないかと思いますが、いかがですか。

 障害者医療担当部長 都は、令和5年(2023年)1月に、都民向けの摂食障害に関するリーフレットを発行いたしました。都内の保健所、保健センター等に配布するとともに、ホームページに掲載し、摂食障害の種類と症状や治療などについて、広く普及啓発を行っております。

リーフレットを目につくところでPRしてほしい
必要とする人がすぐに手に取れるように


 原のり子 先ほどいった文書質問をしたときにも、やはり啓発するその資料などをつくっていくことが大事ではないかということをそのとき質問もしましたけれども、摂食障害に関する新しいこのリーフレットは私も読ませていただきました。これを本当にみんなが目につくところでPRしていただきたいんですよね。なかなか、できましたといっても、先ほども里吉議員(共産党の里吉ゆみ都議)の質問でも、ホームページのどこにあるかという話がありましたけれども、本当に必要とする人がすぐに手に取れるような、そういう工夫を、改善をしていただきたいというふうに思っています。

支援拠点病院の指定、摂食障害対策推進協議会
どのように検討され、どこまできているのですか

 原のり子 今年度は、摂食障害の支援拠点病院の指定、また、摂食障害対策推進協議会の設置について検討をすすめるということで、いますすめられていると思うんですけれども、現時点でどこでどのように検討がすすめられているのか、どこまできているのか、その点についてうかがいたいと思います。

 障害者医療担当部長 都は、令和5年度(2023年度)から、摂食障害支援拠点病院の設置に向け検討する摂食障害治療支援体制整備事業を開始しております。本事業において、摂食障害治療支援体制整備検討委員会を設置し、都内医療機関を対象とした実態調査の調査項目や、拠点病院を中心とした支援体制の在り方などについて検討を行っております。

摂食障害の死亡率は5%と非常に高い
一日も早く支援の体制を確立することを期待したい


 原のり子 摂食障害は、誰でもかかり得る疾患であるにもかかわらず、死亡率が約5%と非常に高いんですね。ですから、適切な支援、また、治療が行える機関に、なるべく早くつながるということが大事ですけれども、そういう機関が非常に少ないということが大きな問題になってきています。いま、拠点病院の指定や、また、対策推進協議会についても検討をすすめているということですけれども、本当に着実に検討をすすめていただいて、一日も早く支援の体制を確立することを期待したいというふうに思います。

一人ひとりの苦しさをちゃんと分かって対策を取る
あなたは悪くないんだというメッセージをしつかり送って

 そして、摂食障害は本当に誤解が多くて、ただ痩せたいだけでしょうみたいな、そういうような世間のまだ見方があるなかで、本当にその背景にある一人ひとりの苦しさをちゃんと分かって対策を取るということがいま、求められていると思います。摂食障害の人自身、あなたは悪くないんだという、そういうメッセージをしっかり送って、都民の正しい理解が広がるように、都の取り組みを強めることを求めて、質問を終わります。

【昨年11月の厚生員会質問】

(1)保健所の体制強化
(2)保健所での障害者健診 充実・継続を
(3)多摩北部医療センターの充実急いで
(4)感染症対策の強化を
(5)市販薬の過剰摂取 悩んでいる人に寄り添った支援を
(6)市販薬の過剰摂取などの依存症対策
(7)障害者医療費助成制度の改善求める

ホトケノザ
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# by hara-noriko | 2024-03-04 22:38 | 都議会 | Comments(0)

都議会厚生委員会質問(7)障害者医療費助成制度の改善求める   

福祉局に質問
障害者医療費助成制度 もっと改善を

          
 昨年11月、都議会厚生委員会で質問しました。7日は保健医療局の、16日は福祉局の仕事の内容(事務事業)について。その内容を順に紹介しています。すでに保健医療局への質問5回分を掲載しました。
 福祉局に対しては(1)障害者医療費助成制度(2)依存症対策(3)摂食障害の治療支援―の3つの課題で質問しました。
連載の7回目は、障害者医療費助成制度を取り上げ、医療費の負担が重いため受診を控えている障害者がいることを示しながら、すべての障害者が必要な支援を受けられるようすることを求めました。

【原のり子のコメント】

 障害者医療費助成制度の拡充を求める陳情は、前期、今期と連続で継続審査となっています。議会としては、継続して検討・調査していく責任があります。私は、厚生委員になったら真っ先にとりあげたい、と思っていました。障害者医療費助成制度の対象にならない人たちは、医療費3割負担を強いられています。そのため、受診控えをしている人も多い。その実態をしめしながら、今回初めて提起したのは、愛の手帳3度の人を対象にした場合、予算は7億円ぐらいでできるのではないか、ということです。16兆円もの財政力がある東京都。十分に可能な金額です。
 全体として、きちんと質問にかみあわせた答弁が少なく、本当に残念な思いでしたが、今後につながる足がかりを得ることもできました。引き続きとりくみます。

医療費助成対象外の人から切実な声が
「1年間で医療費だけで10万円もかかった」


 原のり子 3つの柱で質問します。まず最初に、障害者医療費助成制度についてです。
 8月26日に行われた知的・発達障害児者の6団体による第17回東京大集会では、障害当事者の方々が暮らしや仕事、余暇などについて生きいきと発表され、たくさんのことを学びました。
 ある方の発言の最後に、「健康で生きていきたい」と述べられました。健康は、自分らしく生きていく土台です。コロナ禍が続いてきたなかで、作業所の工賃も減ってしまったので受診回数を減らしている、あるいはコロナのなかで体調を崩した娘が1年間で医療費だけで10万円もかかった、私たち親も脳梗塞、がんと大病にかかり先行きが心配、など医療費助成制度の対象外になっている愛の手帳3度、4度の方をはじめ、医療費3割負担を強いられている方々、あるいは保護者から切実な声が寄せられています。

たえず制度をよりよくしていくことが大切
医療費の負担が重く受診を控えている障害者がいる


 原のり子 障害者医療費助成制度の目的については、「心身障害者の医療費の助成に関する条例」の第1条で、「心身障害者に対し、医療費の一部を助成し、もって心身障害者の保健の向上に寄与するとともに、心身障害者の福祉の増進を図ることを目的とする」と書かれています。この目的にふさわしく、障害者の実態を踏まえ、よりよい制度に絶えず見直していくことが大切です。
 それで、まず1点聞きます。医療費の負担が重いため受診を控えている障害者がいることについて、都は認識していますか。

 福祉局事業調整担当部長 心身障害者医療費助成制度は、心身障害者の保健の向上と福祉の増進を図ることを目的に、重度障害者の医療費の一部を助成する福祉施策として実施しております。対象要件は、本制度と趣旨を同じくする所得税の特別障害者控除との整合性や、医療にかかる経済的負担が特に大きいことを踏まえ設定しております。

質問に答えていない 再度うかがう
受診を控えている障害者の存在を都は認識しているか

 原のり子 質問にはまったく答えていない、そういう答弁だったと思います。私が聞いたのは、受診を控えている障害者がいることについて都は認識していますかということなんです。
 もう一度うかがいます。障害者の受診控えについて、認識はありますか。

 事業調整担当部長 心身障害者医療費助成制度の対象については、医療にかかる経済的負担が特に大きいことなども踏まえ設定しております。

答えないということは実態を知らないからか
実態を調査する必要があるのではないか


 原のり子 答えていただけないということは、実態を知らないということなのでしようか。よりよい制度にしていくためには、実態を調査することが必要だと改めて思います。その点についてはいかがですか。

 事業調整担当部長 障害者の生活実態につきましては、5年に1度、福祉保健基礎調査により把握しております。

福祉保健基礎調査
受診控えの実態は調べていないのですね


 原のり子 この調査(福祉保健基礎調査)については、私も以前文書質問も行いました。そのときに、調査の目的について、都は生活実態を把握することにより、都における障害者施策の充実のための基礎資料を得ることと答弁しています。これで実態を把握という、いまご答弁ありましたけれども、これまでのこの調査では、受診控えの実態については特に調べてはいないんですね。

今回の基礎調査で
助成対象外の人たちの医療費自己負担を聞いているのか


 原のり子 新しい基礎調査がつい先日まで行われていましたけれども、障害者本人や家族の方々からは、医療費助成の対象外の方に対し、医療費の自己負担について聞いてほしいという要望、意見も出されていました。
 それでうかがいたいんですけれども、いまのお話だと、今回の実態調査で生活の実態がつかめるというお話だったんですけれども、5年に1度の今回の調査で、こうした医療費助成対象外の人たちの医療費の自己負担について聞いてほしいという要望についての新たな設問を設けたりとか、そういうことはあったんでしようか。ちょっと確認させてください。

 事業調整担当部長 福祉保健基礎調査、障害者の生活実態では、障害の状況、健康医療、日常生活の状況、就労の状況、障害福祉サービスの利用状況等、都内に居住する障害者の生活実態を調査してございます。
 なお、医療費につきましては、プライバシーに関する事項であり、正確に把握することは困難と考えて、今回の調査項目に入っては、医療費そのものは入っておりません。

医療費についての設問はない
医療費負担の大変さをぜひ調査してほしい


 原のり子 入っていないということなんですよね。それで、ただ、福祉保健基礎調査はとても大事な調査だと、もちろん思っています。ただ、医療費の負担実態に関していえば、残念ながら、この調査だけはよく分からない、そういう可能性が高いということだと思います。
 コロナ禍というこれまでにない状況のなかで、障害のある方たちはたくさんの困難を強いられてきました。工賃は減ってしまう。仕事がなくなる方もいらっしゃった。また、体を動かす機会が減って、病気が進行してしまう。こういうようなたくさんの困難の中で、医療費の負担はこれまでになく重くなっているというのが実態だと私は思います。
 毎年、いくつもの障害者団体から、医療費助成制度の拡充、あるいは、この制度のなかじゃなくてもいいから、医療費の負担を軽減してほしいなどの要望が出されています。この要望は、毎年ただただ出しているわけではなくて、本当に切実で、特に今年、今回出されているのはコロナ禍をくぐっての要望ですから、より切実だということを指摘したいと思うんですね。ですから、福祉保健基礎調査とは別に、やっぱり実態調査、どれだけ医療負担が、医療費の負担が大変かという、受診控えが大変かという、そういう調査をしていただきたいと。このことは検討してほしいと思います。

障害の重さだけで医療費の負担の軽重を量ることはできない
すべての障害者が必要な支援を受けられるようにすべきです


 原のり子 それで、実態把握が必要だと思うもう1つの理由は、障害の重さだけで医療費の負担の軽重を量ることはできないと思うからです。中度や軽度の障害の方であっても、年齢を重ねるなかで、たくさんの医療機関にかかる方はとても多いです。また、障害者の方は高齢化のスピードも速いといわれています。さらに、認定を受けている障害以外に、体に弱い部分をもっているケース、そういう方々もたくさんいらっしゃいます。
 障害者権利条約に対する国連障害者権利委員会の勧告では、日本の障害者認定制度は機能障害と能力の評価に基づく医学モデルでありこれを見直して人権モデルに変え、すべての障害者が必要な支援を受けられるようにすることを求めています。その方向性に立って、都としても必要な人が受けられる制度に改善することを検討すべきと思いますが、いかがですか。

 事業調整担当部長 国は、障害者の医療費について、医療保険制度のほか、障害者総合支援法による自立支援医療費の支給等により負担軽減措置を講じております。
 加えて、都は、心身障害者の保健の向上と福祉の増進を図ることを目的に、所得税の特別障害控除との整合性や、医療にかかる経済的負担が特に大きいことを踏まえ、重度の障害者の方の医療費の一部を助成する心身障害者医療費助成制度等を実施しております。

正面から答えてもらえない
その人に必要な支援は何かという実態から考えてほしい


 原のり子 これも正面からは何も答えてもらえていないんですけれども、障害の中度、軽度の方が医療費の負担が軽いわけではないんだということを私は本当に強調したいと思うんです。ですから、この勧告でも、その人に必要な支援は何かという実態から考えていくことの大切さを強調しているんですよね。そのことを都が認識して検討する必要があるということを指摘します。こういう制度というのは、実態を踏まえて、絶えず、よりよくしていくことが求められていると思います。

国連障害者権利委員会の勧告
との責任についてどう考えているか

 原のり子 それでうかがいますけれども、この国連の勧告(国連障害者権利委員会の勧告)のことをいいましたが、この勧告を受け止めて施策に反映する都の責任についてどう考えていますか。

 福祉局障害者施策推進部長 令和4年(2022年)9月の障害者権利委員会の勧告については、今後、国において、その対応を検討していくものと認識してございます。

国が動かなければ都はなにもしない?
締約国の責任のなかには地方公共団体も位置づけられている


 原のり子 都の主体性というのはないんでしょうか。国が動かなければ都は何もしないというわけではないはずだと思うんですよね。
 条約締約国の責任のなかには地方公共団体も位置づけられています。条約を批准しているのは国ですけれども、社会的なバリアを解消していくという、その条約の実現に向けて、国が取り組まなければならないのは当然ですけれども、都道府県も区市町村も取り組んでいく主体です。条約に関係する施策の多くは地方自治体が主体になっていて、国とともに都道府県や区市町村が取り組まなければ、条約や勧告の内容を実現することはできません。

都が勧告の内容を踏まえて改善する立場に立つ
これは当然のことではないか


 原のり子 障害者医療費助成制度を含めて、都として実施している施策をすすめていくのに当たっては、勧告の内容を踏まえて改善していくという、そういう立場に東京都が立つのは当然ではないでしようか。いかがですか。

 障害者施策推進部長 今後、国の動向を注視しながら対応していきたいと考えております。

 原のり子 主体性をもって取り組んでいただきたいというふうに思います。

障害者権利条約
都としても大事な指針だという認識はあるか


 原のり子 もう1つだけ聞きたいんですけれども、では、いま、勧告のことを聞きましたけれども、障害者権利条約そのもの、この条約は、都としても障害者施策を進める上での大事な指針だという認識はありますか。

 障害者施策推進部長 条約云々にかかわらず、障害者が安心して暮らせる地域をつくっていくのは東京都の責務だと認識しております。

「条約云々にかかわらず」 答弁として大丈夫でしょうか
条約と勧告を踏まえて、医療費助成を拡充すべきです


 原のり子 「条約云々にかかわらず」というのは、ちょっと大丈夫でしようか、答弁として。やっぱり憲法があり、こうした批准した条約があり、そういうなかで、本当にこう施策を充実させていく、都民の暮らしを守っていく、障害者のみなさんの暮らしを守っていくということが大事だというふうに思うんですね。
 それで、国際人権規約の自由権規約第2条に関する一般的意見というのがありますけれども、そこでは、政府のすべての部門および他の公的もしくは政府機関は、全国、地域、もしくは地方といかなるレベルにあっても、締約国の責任を引き受ける地位にあると述べています。ですから、障害者権利条約についてもこれが当てはまると考えるべきであり、条約と勧告を踏まえて、医療費助成を拡充するということを私は強く求めたいと思います。

障害者団体などが毎年、医療費の負担軽減を要望
都はどのような検討をしているのか


 原のり子 先ほども述べましたけれども、障害者団体等からは毎年、医療費の負担を軽減することについて都に要望が出されています。それらはどのような検討がされているんですか。

 事業調整担当部長 障害をおもちの方が地域のなかで生活を送る上で、医療費をはじめとする負担が大きいことなど、さまざまなご意見があるということは承知しております。都は、所得税の特別障害者控除との整合性や、重度心身障害者の医療にかかる経済的な負担が特に大きいことを踏まえ、平成31年度(2019年度)からは、身体障害者手帳1級、2級および内部障害3級、愛の手帳1度および2度の方に加え、精神障害者保健福祉手帳1級の方も心身障害者医療費助成制度の対象としております。

「さまざまなご意見があることは承知している」
困難を解決するための検討をすすめてほしい


 原のり子 「障害をおもちの方が生活していく上で、医療費をはじめとする負担が大きいなどさまざまなご意見があるということは承知しています」というご答弁でもあり、また、精神障害の1級の方を新たに対象にするなど、必要に応じて改善もされてきているわけですよね。
 都議会では、障害者医療費助成制度の拡充を求める陳情が継続審査になっていますし、障害者団体はそれぞれ、医療費助成制度の拡充や医療費の負担軽減を都に要望し続けています。医療費をはじめとする負担が大きいなどのご意見があることは承知していると先ほどもおっしゃっていただきました。実際に、そうした困難を解決していくための検討をすすめることを強く求めたいと思います。

共産党都議団の調査
都内3自治体で上乗せが実施されていることを把握しているか


 原のり子 共産党都議団としては、この間、都内区市町村に調査を行い、その結果、都内で3自治体が制度の上乗せを実施しているということが分かりました。これらについて把握していますか。

 事業調整担当部長 都内の一部の区市において、自主事業として、都の制度に上乗せして心身障害者を対象とした医療費助成を実施していることについては承知しております。

杉並区、府中市、武蔵村山市
都がカバーできていないところを補っている


 原のり子 都内3自治体ですので、やはり少ないわけですけれども、例えば杉並区では、都が制度化する前年、1973年に障害者医療費助成をスタートしていて、翌年、都制度ができたときに、その制度のなかでは対象になっていなかった愛の手帳3度の方と、脳性麻痺、進行生筋萎縮症の方を引き続き対象にするということになって、それが継続しているそうなんですね。2045万円ほどの予算と聞いています。
 また、府中市も、都制度でカバーできていない所得制限の緩和を行ってきて、また、武蔵村山市は、愛の手帳3度、4度と、それから、身体障害者手帳6級までの18歳未満の子どもたちを対象にしてきたということです。

都のどこに住んでいても医療費負担が軽減されるよう
7億円ぐらいでできる 東京都として検討する必要がある


 原のり子 でも、それぞれ住民のために必要だということで助成を行っているわけですが、しかし、他の自治体に住んでいる方にとっても同様の支援は必要だというふうに思います。もし杉並のように愛の手帳3度の方などを対象にした場合、これを東京全体で実施をしたらどうなるかと、ざっくりと計算をしてみると、7億円ぐらいでできるのではないかと私は想定しています。
 東京都は、広域自治体として、都内のどこに住んでいても医療費負担が軽減されるように検討する必要があると思いますが、いかがですか。

 事業調整担当部長 心身障害者医療費助成制度は、都が条例を制定し実施しておりまして、重度心身障害者の医療の困難性生と、その経済的な負担が大きいことに着目し、その医療費の一部について助成を行っているものでございます。

子ども医療費無料化 18歳まで対象になった
障害者の医療費助成制度も拡充すべきです


 原のり子 子どもの医療費助成制度については、18歳まで対象になりました。医療は命に関わることですから、とても大事な拡充だと思っています。まさに広域自治体として、重要な判断を東京都はしたと思っています。もちろん、多摩格差をどうするかとか、都としての財政負担の継続など、課題はいろいろありますけれども、それにしても踏み出したことは重要です。
 そうであれば、常に医療と切り離せない障害者についての医療費助成制度も拡充すべきではないでしようか。毎年、各障害者団体から要望が出ているということは、それだけ切実だということです。都は、障害者医療費助成制度は重度障害者が対象だと繰り返しますが、私が冒頭に引用したように、条例の第1条の目的、ここに照らして必要な拡充を行うべきです。

知的障害の青年、成人の方たちの余暇支援の場
こうしたところにも足を運んで話を聞いてほしい


 原のり子 先日、知的障害の青年、成人の方たちの余暇支援の場にうかがいました。自分の体の不調や変化について学び、医療の必要性や医療費のことを自分たちで勉強して理解をしていく連続学習の取り組みを行っていました。障害者ご本人が権利の主体として、自ら理解をした上で医療を受けられるようにしていく、とても大切な取り組みだと思いました。ぜひこうしたところにも足を運んでいただいて、話を聞いていただく、こういうことをやっていただけるように求めておきたいと思います。


【昨年11月の厚生員会質問】

(1)保健所の体制強化
(2)保健所での障害者健診 充実・継続を
(3)多摩北部医療センターの充実急いで
(4)感染症対策の強化を
(5)市販薬の過剰摂取 悩んでいる人に寄り添った支援を
(6)市販薬の過剰摂取などの依存症対策

早春の雑木林
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# by hara-noriko | 2024-02-28 20:16 | 都議会 | Comments(0)

宣伝で感じた共産党への期待   

清瀬・東久留米
地域単位で共産党が「つどい」


 東京・清瀬市でも東久留米市でも、地域単位で日本共産党の「新春のつどい」などが開かれています。私もできる限り参加して、訴えをしています。そのなかから、最近特に感じていることを紹介します。

毎週土曜日の定例宣伝
「自民党政治を終わらせよう」の看板に反響が


 毎週土曜日の夕方、定例の駅前宣伝を続けているのですが、先日、いつもより以上に日本共産党への期待を感じました。
 ツイッター、いまは「X」というのですけれども、私の「X」をフォローしてくださっている方がステキな看板を持って駆けつけてくれたんですね。看板には「自民党政治を終わらせよう」って書いてあったんです。そうしたら、いろんな人に声をかけられました。

「共産党がんばってよ」
「企業献金受け取っていないんだもんね」


 「共産党がんばってよ、『赤旗』のスクープっていうのも知ったよ」という声だったり、「企業献金受け取ってないんだもんね」という声だったり。私が「他の野党のみなさんとも力を合わせて政治を変えるためにがんばります」っていったら、「共産党にがんばってほしいのよ」っていわれたんですね。
 自民党は、どんなに代表の顔が変わっても金まみれの政治をやっている政党で、岸田さんになっても何も変わらないどころか、ますます深刻になっている、とみんなが感じている。それをつくづく実感しました。
 こういうときに、企業・団体献金を受け取らず、政党助成金も受け取らない、こういう日本共産党にがんばってほしいって思ってくださっている方もたくさんいらっしゃるし、そのこともっと伝えないといけないな、と改めて思いました。

「政治を一緒に変えよう」
みなさんの運動に学んで取り組む共産党


 政治とカネの問題で筋を通すのが日本共産党だということと同時に、共産党はみなさんと一緒に運動して、その運動に学びながら取り組んでいく政党だっていうことを本当に多くの人に伝えたいと思ってるんです。
 世の中には白黒はっきりしていない問題もたくさんあります。共産党がすべてに答えを持ってるわけではなくて、悩みながら、考えながらやっている問題もたくさんあるわけですよね。みなさんと一緒に、何が正しいのか、何をやっていかなければいけないのか、を考えながら取り組んでいく柔軟な政党が共産党なんだっていうことも、この機会に多くの人にお知らせしながら、「政治を一緒に変えよう」という声をあげていきたいと思っています。

給食費無償化、授業料無料化、ケア労働者への支援
一歩前進 運動はすごい力を持っている


 東京都でも、給食費無償化の取り組みや高校授業料・都立大授業料の無料化、ケア労働者の方への支援、この3つが前進しました。完全ではありません、まだ不十分なところありますが、この3つが前に進みました。
 これについて、小池知事は一度もいい答弁をしたことないんです。もうほとんど答弁に立たないっていう状態で、そういう問題は国ですね、っていう感じでした。請願も多くが共産党だけの賛成で不採択にされてきました。野党共同で給食費の無償化を条例提案しましたけれども、通りませんでした。だけれども、ここにきてこういうものが進んできているんですね。やっぱり運動というのはすごい力だと思います。

ねばり強い運動があり
その声を届ける議員がいる


 実現するときにはするんだということを実感しています。ねばり強い運動と、それをちゃんと届ける議員がいることによって、政治が必ず動いていく。ケア労働者の支援についても、介護職員、また障害者施設で働いている職員の方で、5年目までの方は月2万円、6年目以上の方は月1万円、東京都が居住支援特別手当ということでやることになったんですね。非常勤の方は対象になるのかという心配もあると思いますが、週20時間以上勤務など条件がいろいろありますけれども、対象は正規職員だけではないので、この内容もみなさんに伝えて、取り組みをさらに広げていきたいと思っています。

国政では介護報酬の引き下げが大問題に
みんなで押し返したい


 いま国政で、ヘルパーさんの介護報酬の引き下げの問題が大問題になっていますけれども、もともと東京都はヘルパーさんの賃金が全産業平均に比べて20万も低いという状況なんです。だから、今回2万円とか1万円とか引き上がったとしても、なかなか届かないんですけれども、でも運動によって一歩切り開かれた。一方で国がそういう引き下げをやろうとしているので、これはみんなで声をあげて、押し返そうということで、都議会厚生委員会でも提案をしていこうと準備しているところです。

7月には都知事選挙
共同の輪を大きく広げたい


 7月7日には都知事選挙があります。小池知事の去就がいろいろ取りざたされていますが、みなさんと一緒に、共同の輪を大きく広げて、子どもたちや、そして、高齢者、障害者のみなさん、本当に多くのみなさんの声が通る当たり前の都政にできるように、清瀬市議団・東久留米市議団、そして国会議員団、宮本徹衆院議員と連携して取り組んでまいります。どうぞ、今年もよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

地域の「新春のつどい」でスピーチ
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市政報告をする永田まさ子・東久留米市議(右)
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国政報告をする宮本徹衆院議員(左)
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# by hara-noriko | 2024-02-27 20:01 | 活動日誌 | Comments(0)

都議会厚生委員会質問(6)市販薬の過剰摂取などの依存症対策   

福祉局に質問
依存症対策 悩んでいる人に届く施策を


 昨年11月、都議会厚生委員会で質問しました。7日は保健医療局の、16日は福祉局の仕事の内容(事務事業)について。その内容を順に紹介しています。すでに保健医療局への質問5回分を掲載しました。福祉局に対しては(1)障害者医療費助成制度(2)依存症対策(3)摂食障害の治療支援―の3つの課題で質問しました。
 福祉局質問の1回目(厚生委員会質問の6回目)は、市販薬の過剰摂取などの依存症対策です。悩んでいる10代・20代の人に届く施策の必要性を訴えました。

【原のり子のコメント】

 誰にも相談できない、どこに相談したらよいかわからないまま、市販薬OD(オーバードーズ=過剰摂取)で悩んでいる子ども・若者に届く支援はどうあるべきか、質問しました。その前提になるのは、子ども・若者に対する見方です。心が弱い人たち、特別な人たち、という見方が世間にありますが、そういう自己責任的な見方を変える必要があると強く思います。今回の質問でまだまだ深め切れていないことは、引き続き取り組みたいと思います。また、多摩地域には依存症の相談をできる場所が少ないこと、精神保健福祉センターや保健所をふやす必要性についても触れました。今後さらに調査していく予定にしています。

『市販薬・処方薬の乱用・依存』
精神保健福祉センター発行のリーフはどう活用されていますか


 原のり子 依存症対策について、うかがいます。まず、先日、保健医療局の事務事業質疑で質問した市販薬OD(オーバードーズ=過剰摂取)について、うかがいます。
 昨年、精神保健福祉センターでは、『市販薬・処方薬の乱用・依存』というリーフレットを発行していますけれども、どのぐらい、どこで配布、活用されているのか、うかがいます。

 福祉局障害者医療担当部長 令和4年(2022年)3月、リーフレットを1万部発行いたしました。区市町村や学校関係者に送付するとともに、来所者等に配布して普及啓発をすすめております。

 原のり子 このリーフレットは、理解しやすいように工夫されていると同時に、大事だと思ったのは、回復できるということを打ち出しているという点だと思っています。ぜひ普及をしていっていただきたいというふうに思います。

リーフレットをさらに充実させて
広く普及することを求めたい


 原のり子 国立精神・神経医療研究センターの松本俊彦薬物依存研究部長らが行った全国の精神科医療施設における薬物関連精神医療実態調査によると、薬物依存の10代の65%が市販薬だということが明らかになっています。そうした状況から考え、10代、20代の若者の苦しさに着目してリーフレットをさらに充実をさせ、広く普及することを求めますが、いかがですか。

 障害者医療担当部長 10代や20代の若者に対して、今後も、保健医療局と連携しながら、普及啓発、相談等を実施してまいります。

いまを生きる若者に寄り添う工夫を
カギは、どうしたら信頼できる人と出会えるか


 原のり子 10代、20代の人たちにアプローチするには、いま出されているリーフレットをさらに充実させるのがいいのか、それとも別につくるのがいいのか、どのようにすれば届きやすいか、ぜひ検討していただきたいと思います。また、いまを生きる若者の苦しさに寄り添った発信をする場合、SNSを活用するなどの工夫も一層必要だというふうに思います。カギは、どうしたら安心して相談できるところへつながるか、信頼できる人と出会えるかだと思います。

市販薬過剰摂取 回復できることを伝え
相談できる連絡先を薬剤師さんから渡すことができないか


 原のり子 保健医療局の質疑のときに、薬剤師さんとの出会いで市販薬ODについて相談でき、手放すことができた20代の方のケースを話しました。そして、乱用のおそれのある薬の規制がすすめられているなか、悩んでいる10代、20代の人たちが薬局やドラッグストアに行ったときに、相談にのれるような対策が大事であること、そのために、人目を気にせず話ができるような環境づくりも必要ではないか、と指摘をしました。
 ぜひ、市販薬ODについて正しい理解を広げ、回復はできるということを伝え、そして、安心して相談できる連絡先をチラシなどにして薬剤師さんから渡すなどの取り組みを局連携で取り組んでいただきたいと思いますが、いかがですか。

 障害者医療担当部長 市販薬・処方薬の乱用・依存について、引き続き保健医療局と連携し、保健所や保健センター等、相談先の周知等、取り組みをすすめてまいります。

 原のり子 ぜひすすめていっていただきたいというふうに思います。

依存症の種類・定義は
アルコール、薬物、ギャンブルなどやめたくてもやめられない状態


 原のり子 次に、依存症対策全般と精神保健福祉センターに関わる問題について、うかがいます。まず、依存症の種類および定義について、うかがいます。

 障害者医療担当部長 厚生労働省の資料によりますと、特定の物質や行為、過程に対して、やめたくてもやめられない、ほどほどにできない状態を依存症とされております。代表的なものに、アルコール、薬物、ギャンブル等がございます。

いくつもの依存症をかかえている人もいる
依存症が悪化していくケースも指摘されている


 原のり子 特定の物質や行為、過程といわれたように、依存症の幅は非常に広く、1つだけではなくいくつも抱えている人も多いです。依存するものが変わりながら、何とか生きているという方も多いです。
 先ほど触れた松本俊彦医師は、依存症の人は上手に依存できない人だと指摘をされています。人は誰でも誰かに頼ったりしながら生きているものです。でも、それが上手にできないということです。学校でいじめにあっていても、親を悲しませてはいけないと考えて、休まず、薬を飲んででも登校する。親からは期待が強く、そのことを裏切れないから、家でも本当の自分を出せず、甘えられないなどの状況のなかで、依存症が悪化していくケースなども指摘されています。

強く生きることを求めるメッセージではなく
本人や家族が安心して相談できる環境を整えていく


 原のり子 競争社会、格差社会のなかで、いまを生きる子どもたちの困難さは厳しさを増しているともいえると思います。依存せずに強く生きていくことを求めるようなメッセージではなくて、本人、また、家族が安心して相談できる環境を整えていくということがとても重要だと思います。

重要な役割を果たす精神保健福祉センター
相談件数の推移、特徴、誰からの相談ですか

 原のり子 そのためにも、重要な役割を果たす精神保健福祉センターの充実について質問をしていきたいと思います。
 まず、センターがどのような役割を果たしているかについて確認をしたいと思います。都の精神保健福祉センター3カ所それぞれでの依存症についての相談件数、その推移、特徴をうかがいます。また、誰からの相談なのか、内訳をうかがいます。

 障害者医療担当部長 都は、都内3カ所の精神保健福祉センターで、電話や面接等により依存症の相談を受けており、令和4年度(2022年度)の相談実績は、中部総合精神保健福祉センターで2160件、多摩総合精神保健福祉センターで992件、精神保健福祉センターで1235件でございます。
 相談件数の合計は4000件から5000件で推移しておりまして、依存症の種類別では、アルコールは横ばい、薬物関連は減少傾向にある一方で、ギャンブル等は増加傾向にございます。
 相談は本人や家族からのものが多く、このほか、保健所や福祉関係者からの相談も多いです。

 原のり子 ありがとうございます。状況が分かりました。

依存症回復支援、再発予防のプログラム、依存症家族教室
利用人数の推移はどうなっていますか

 原のり子 精神保健福祉センターでは、相談だけではなく本人や家族を直接支援していますけれども、その主な事業についてもうかがいたいと思います。まず、依存症回復支援、再発予防のプログラム、依存症家族教室の利用人数の推移はどうなっていますか。

 障害者医療担当部長 都内3カ所の精神保健福祉センターにおける依存症再発予防プログラムの延べ参加者数は、令和4年度(2022年度)、1008人でございます。依存症家族教室の延べ参加者数は、令和四年度、1099でございます。いずれも令和2年度(2020年度)以降、増加傾向にございます。

 原のり子 増加傾向だということです。

思春期、青年期本人グループ、家族教室
ひきこもり支援の利用人数の推移と特徴は


 原のり子 また、センターでは、依存症に関すること以外にも大事な活動をしています。その1つとして、ひきこもり支援として実施をされている思春期、青年期本人グループ、家族教室の利用人数、その推移、特徴をうかがいます。

 障害者医療担当部長 都内の精神保健福祉センターにおける、思春期、青年期本人グループの参加人数は、令和4年度(2022年度)、のべ239人でございます。家族教室の参加人数は、令和4年度、238人でございます。参加人数は、いずれも200人から300人台で推移しております。

デイケア利用者数
多い市町村の上位3カ所、利用者数は


 原のり子 センターでは、ほかにもデイケアや、また、公開講座など、大事な活動を行っています。市町村や保健所への支援なども行っています。そのなかで、本人や家族が通う必要があるものについては、アクセスのしやすさが重要になってくると思います。そのことに関してうかがいますが、デイケアの利用者数が多い市町村の上位3カ所、それぞれの利用者数をうかがいます。

 障害者医療担当部長 デイケアの利用者数が多い市町村は、令和4年度(2022年度)の実績で、多い順に、八王子市、多摩市が各13人、町田市、11人でございます。

多摩総合精神保健福祉センターの支所
西多摩地域につくってほしい

 原のり子 いま、ご答弁にありましたこの3市で、多摩のセンター(多摩総合精神保健福祉センター=東京都多摩市)のデイケア利用者数の6割近くになります。やはり実施しているセンターのそばの人たちが多く利用しているということだと思います。多摩地域の場合は地域が広く、しかも保健所も少ないです。センターに気軽に通える距離ではない地域も多くあります。多摩総合精神保健福祉センターの支所を西多摩地域につくることを、共産党都議団としてはこれまでも提案してきました。検討を求めますが、いかがですか。

 障害者医療担当部長 精神保健福祉センターは、精神保健福祉法等の規定に基づき、都道府県及び政令指定都市が設置をしております。都を除く道府県及び政令指定都市では、すべて1カ所設置しているなか、都では、区部の2カ所と、多摩地域には多摩総合精神保健福祉センターを設置しております。
 今後とも、保健所及び市町村とも連携をしながら、精神保健福祉に係る業務を行ってまいります。

体制強化は真剣に検討すべきです
オンラインで参加できるなどの工夫はできませんか

 原のり子 区部に2カ所、多摩に1カ所ということですけれども、やっぱり、この多摩の広さを考えれば、本当にセンターに行って相談したくても、また、デイケアなどを利用したくても、距離がその行動しようと思う場合の障害になっているんじゃないかと思うんですね。センターの支所の設置、また、保健所の増設や体制強化は、やはり真剣に検討すべきではないかというふうに考えます。
 その検討をすすめつつ、いま、現時点でもできる改善をすすめていただきたいと思っています。
 センターがやってくださっている事業の内容によっては、可能なものはオンラインで参加できるようにするなどの工夫はできないでしようか。

 障害者医療担当部長 相談等を対面で行うことにより、本人または家族の状況等をより正確に把握し、実態を踏まえた相談等を行うことができることから、対面実施を基本としております。なお、依存症支援者研修や依存症対策普及啓発フォーラムについては、オンラインで実施しております。

講師の講演をオンラインで見られるようにする
検討していただけないか


 原のり子 オンラインで実施をしている部分もあるわけですよね。公開講座なども行われていて、参加したくても現地までは行けないという声もあります。申込制になっているんですよね。それで、やっぱり現地まで行かなくても、例えば講師の講演をオンラインで見られるようにするなどの工夫はできないのかなというふうに思うんですが、検討していただけないでしようか。いかがでしようか。

 障害者医療担当部長 相談等を対面で行うことにより、本人または家族の状況等をより正確に把握し、実態を踏まえた相談等を行うことができることから、そのため対面実施を基本としております。なお、依存症支援者研修や依存症対策普及啓発フォーラムについては、オンラインで実施しております。

 原のり子 ちょっと同じ繰り返しだったんですけれども、ぜひ検討してくださいとお願いをしておきたいと思います。本当にいい内容の講座もあって、これが本当にそこまでは行けないけれども、オンラインで見ることができたらという声が寄せられていますので、ぜひお願いします。

LINE相談の実施も必要ではないか
啓発資料の充実も検討すべきです


 原のり子 そして、同時に、10代、20代の人たちが相談しやすくするためにはLINE(ライン)相談なども実施するというような検討も必要になってきているのではないかというふうに思います。
 依存症の正しい理解を広げることが、早く治療につながる助けになります。そうした啓発資料の充実についても検討すべきと思いますが、いかがですか。

 障害者医療担当部長 これまでも、依存症に関するリーフレットを作成、適宜更新するとともに、「こころの健康だより」においても依存症の特集記事を掲載してまいりました。また、都ホームページにおいても最新の情報を掲載するなど、普及啓発に努めております。

10代、20代の悩んでいる人たちに届くもの
これがやっぱり必要です


 原のり子 依存症のリーフレットも、とても分かりやすいものだというふうに思っています。ただ、依存症の背景にある、生きていく上での苦しさを抱える方に働きかけるという点では、改善の余地もあるのかなというふうに思います。
 とくに、10代、20代の悩んでいる人たちに届くもの、これがやっぱり必要だなと、この点でも思っています。それを別につくる必要があるのか、また、検討が必要なのではないかと思います。また、先ほどもLINE相談のことをいいましたけれども、やっぱり10代、20代の人たちが相談の一歩を踏み出せるような、いろんな形でのアプローチを考えていくことが必要だということを指摘しておきたいと思います。

【昨年11月の厚生員会質問】

(1)保健所の体制強化
(2)保健所での障害者健診 充実・継続を
(3)多摩北部医療センターの充実急いで
(4)感染症対策の強化を
(5)市販薬の過剰摂取 悩んでいる人に寄り添った支援を

フキノトウ
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# by hara-noriko | 2024-02-26 23:11 | 都議会 | Comments(0)

都議会厚生委員会質問(5)市販薬の過剰摂取 悩んでいる人に寄り添った支援を   

保健医療局に質問
市販薬の過剰摂取 安心して相談できる環境整備求める

 都議会常任委員会の所属が変わり、総務委員会から厚生委員会になりました。厚生委員会は、福祉局と保健医療局を所管します。昨年11月、2つの局の仕事の内容をめぐって事務事業質疑がおこなわれました。7日に保健医療局、16日に福祉局に対して質問しました。その内容を順に紹介しています。
 保健医療局に対しては(1)保健所の体制強化と保健所での障害者健診(2)多摩北部医療センターと都立病院機構の問題(3)感染症対策(4)薬務行政=市販薬の過剰摂取(オーバードーズ)について―の4つの課題で質問しました。
連載の5回目は、市販薬の過剰摂取を取り上げ、悩んでいる人に寄り添った支援、安心して相談できる環境の整備を求めた内容です。

【原のり子のコメント】


 依存症の問題は福祉局なのですが、薬物依存にかかわることは保健医療局が所管になります。そのため、市販薬の過剰摂取(オーバードーズ)については、保健医療局で質問しました。脅しではなく、一人ひとりの辛さに寄り添った支援、回復できるというメッセージの大事さを議論しました。
 調査をするなかで、薬剤師さんの大事さを学びました。これまで、安心して相談できる場所の重要性や医師の大事さは実感してきましたが、薬の専門家である薬剤師さんがODに悩む人の優れた相談相手になっている事例を知り、ハッとしました。正しい知識も教えてくれ、安心して相談できることの大事さを学びました。
 引き続き取り組んでい                                                                                                               きたいと思っています。

市販薬の過剰摂取
内容と背景、人数や推移をどう認識しているか

 原のり子 薬務行政について、うかがいます。
 まず、市販薬オーバードーズ、過剰摂取の問題です。
 市販薬OD(オーバードーズ=過剰摂取)について、都では、その内容と背景、人数や推移をどのように認識していますか。

 保健医療局食品医薬品安全担当部長 国の全国の精神科医療施設における薬物関連精神疾患の実態調査によりますと、10代、20代の若い世代を中心に市販薬のオーバードーズが広がっております。市販薬の購入や所持等は違法ではないため、市販薬をオーバードーズしている人数の把握は困難でございます。
 オーバードーズで主に使用される市販薬は誰でも購入できることが、市販薬オーバードーズ増加の一因として考えられますが、国の告示で、乱用等のおそれのある医薬品として指定され、薬局やドラッグストアでの販売ルールが定められているところでございます。

都としての対策、注意喚起
悩んでいる人たちへの働きかけは?


 原のり子 都としての対策、注意喚起、また、悩んでいる人たちに対する働きかけはどのように行っていますか。

 食品医薬品安全担当部長 国は本年四月、乱用等のおそれのある医薬品の範囲を拡大いたしました。
 薬局等が乱用等のおそれのある医薬品を販売するに当たっては、原則、1人1包装とするなど販売方法が厳格化されており、都は、特別区や保健所設置市と連携し、販売方法について重点的に監視指導を実施しております。
 悩んでいる人たちに対する働きかけにつきましては、市販薬のオーバードーズによる危険性をホームページやSNS(ソーシャルネットワーキングサービス=インターネットを使ったコミュニティサイト)等で広く都民に周知し、併せて公的な相談機関を案内しております。

市販薬の過剰摂取
悩んでいる人に寄り添ったパンフレットが必要だ


 原のり子 いまご答弁にあったように、薬局での販売方法について、乱用等のおそれのある医薬品について制限をするなど、今年度から始まっているわけです。この効果がどうかというのは今後になると思いますけれども、根本的に大事になってくるのは、市販薬OD(オーバードーズ=過剰摂取)をするに至っている一人ひとりの背景、苦しさをどう見るかだと思います。
 市販薬ODについて悩んでいる人に寄り添ったパンフレットをつくり、啓発していくということが必要ではないかと思いますが、見解をうかがいます。

 食品医薬品安全担当部長 啓発につきましては、リーフレットを作成し、不安や悩みを匿名で相談できる専門機関を案内するとともに、早期の相談をすすめております。

都のリーフ 市販薬と違法薬物を並べて書いている
市販薬はリーフを別にして、正しい理解を広げるべきだ


 原のり子 薬務課でつくっている『今こそストップ!薬物乱用』というリーフレットもあるんですけれども、このリーフレットは、違法薬物を所持するだけでも犯罪になるものについてが中心です。ここに市販薬の問題も出てくるんですけれども、10代の薬物依存症になる多くは、違法薬物ではなく市販薬を使っているということが分かっています。ですから、ここに市販薬について並べて書くのは違和感があると私は感じています。市販薬については、リーフレットを別にして、正しい理解を広げ、啓発していくということも考えられるのではないかというふうに思います。

局の連携で大事なメッセージ発信を
回復も可能だということが伝わることが大事


 原のり子 市販薬ODについては、薬務課のホームページでも丁寧なホームページが書かれています。これをベースにしたり、あるいは都立の精神保健福祉センターで出されている『市販薬・処方薬の乱用・依存』というリーフレットを薬務課でも共有したらどうかなというふうにも思います。
 このリーフレットでは、正しい知識を伝えながら、依存からの回復は可能だということを述べているんです。実際に、市販薬ODから回復した方々ももちろんたくさんいらっしゃるんです。誰でも市販薬ODになる場合もあるし、同時に、回復も可能だということがメッセージとして伝わっていくというのがとても大事だというふうに思いますので、ぜひ、こういう問題こそ、局の連携で対応していただきたいというふうに思います。

回復のビジョンが見えるようなリーフこそ
安心して相談しようと思えるような内容に


 原のり子 また、ちょっと要望したいのは、リーフレットは、繰り返し改善もされながら発行されていると認識していますけれども、また次、いろいろ改訂をするときには、この違法薬物の問題についても、これを違法薬物の問題というだけではないんですが、このリーフレット見た方々からご意見を聞くと、1回手を出したら人生が終わるというように感じてしまい、回復のビジョンが見えないという、そういう声もあります。そういう声も聞きながら、相談先は確かに書いてあるんですけれども、リーフレットを見れば安心して相談しようと思えるような、ぜひ改訂も進めていただきたいというふうに思います。こういうリーフレットは大事だというふうに思いますので、お願いします。

薬局でのプライバシー保護
どのような指導が行われているか


 原のり子 次に、薬局でのプライバシー保護について、最後にうかがいたいと思います。
 処方箋による薬を受け取る際に、症状や薬の内容を確認されるんですけれども、周りの人に聞こえてしまうということを気に病んでいる方が実は非常に多いと感じています。プライバシーへの配慮については、薬局にどのような指導が行われていますか。

 食品医薬品安全担当部長 国は、薬局業務運営ガイドライン等に基づき、患者のプライバシーに配慮した薬局業務を行うことを求めています。
 都は、特別区、保健所設置市とともに、都内の薬局への立入調査の際には、必要に応じて、患者のプライバシーに配慮して薬局業務を行うよう指導を行っております。

パーテーションや別室の確保
薬局に対して都の支援はあるのか


 原のり子 このプライバシーを保護するために、パーテーションや別室の確保などの工夫をする場合、東京都からの何か支援のようなものはありますか。

 食品医薬品安全担当部長 現在、都からの支援はございません。

信頼できる薬剤師さんに会えたことが
市販薬の過剰摂取を手放すきっかけになった


 原のり子 先ほどの市販薬ODの話もそうですし、また、処方薬のODもあるんです。こういう問題で薬剤師さんの役割というのは非常に重要だと思っています。薬の飲み合わせなどをよく聞き取りをしながら助言をする専門家ですので、非常に役割は大きい、と。
 お話をうかがったなかで、市販薬ODをしていた若い女性が話してくれたんですけれども、信頼できる薬剤師さんと出会って相談できるようになったことで、ODを手放すきっかけになった、といっているんです。通院していた病院の処方箋の薬を出してもらいながら、実は市販薬ODなんだと、悩んでいるという、そういうSOSを出せたといっていました。もしこの薬剤師さんが、市販薬ODをしていることを頭から非難したり、「だめ」「絶対やめて」ってすぐにいってしまっていたら、手放すことにはならなかったかもしれないということですけれども、非常に薬剤師さんの役割は重要だというふうに思いました。

安心して話せる環境を整備することが欠かせない
そうでなければ、背景にあるつらさのケアはすすまない


 原のり子 同時に、「話をするときに周りに聞こえないかということがとても不安だった」ということもいっているんです。薬剤師さんの力量はもちろんいちばん大事なんですけれども、安心して話せる環境を整備していくことは欠かせないと思いました。とくに、市販薬の販売の制限などをしていくということになっているなかで、困ったことがあったら相談できるということを大事にしていかないと、周囲の目は厳しくなる一方で、背景にあるつらさのケアはすすまないという、そういう対応になってしまうかもしれません。その環境整備をすることに対する支援を検討することも私は必要ではないかと考えます。そのことを指摘して、質問を終わります。

【昨年11月の厚生員会質問】

(1)保健所の体制強化
(2)保健所での障害者健診 充実・継続を
(3)多摩北部医療センターの充実急いで
(4)感染症対策の強化を

梅の蜜を吸うメジロ
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# by hara-noriko | 2024-02-25 23:16 | 都議会 | Comments(0)