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障がい者施策と都市農業を取り上げる   

都議会本会議で一般質問
 9月10日、東京都議会本会議で一般質問に立ちました。テーマは(1)障がい者施策について(2)都市農業について―の2つです。答弁などは機会を改めてお知らせします。まずは、私の質問全文を紹介します。

障がい者が尊厳をもって生きられる東京へ

自立して生きる大切さ
社会が支える大事さ
 数年前、40代で知的障がいの女性のお母さんから、「グループホームに入れるなんて、子どもを捨てるようでできない」と相談を受けました。その後、このお母さんは、グループホームで暮らす人たちが、生きいきと過ごしている様子を見て安心し、新しいグループホームを作る活動に一生懸命とりくまれました。残念ながら、お母さんは完成前に亡くなられましたが、娘さんは元気に過ごされています。このことは、一人ひとりが自分らしく、自立して生きる大事さと、それを社会が支えることの大事さを教えてくれました。
 障がいのある方々が、他の人と平等に社会に参加し、尊厳をもって生きられる東京の実現をめざし、質問します。

知的障がい者の正規職員採用を

愛知県を視察して
 初めに、雇用についてです。
 私は、知的障がい者に特化した正規職員採用試験を2008年からおこなっている愛知県を2回にわたり訪ねてお話をうかがい、現場も見学させていただきました。
 図書館で7年間働いている方は、すっかり本の場所は頭に入っているそうで、さらに新しい仕事にも挑戦していました。また、福祉センターで2年目という方にもお話をうかがいました。大事だと思ったのは、ただ単純作業をやってもらう、ということではなく、どうやってより能力を発揮し、やりがいをもって働いていけるかを職場で相談していることです。
 愛知県では、各部署がふさわしい仕事を検討して採用するので、自分に合う仕事かどうかを確認して申し込むことができます。小学校卒業程度の試験と仕事内容についての実地試験を組み合わせるなど、合理的配慮もあります。どこでどんな風に働くかも明らかにされるので安心できます。

全庁で知恵を出し合って
知的障がい者の特性に応じた雇用を
 都として、こうした経験に学ぶことが重要です。そして、全庁で知恵を出し合い、知的障がいのある方も生きいきと働けるよう、雇用を創出していくことは都民を励ますことにもなります。
 障がい者権利条約第27条では、雇用に関し、障がいに基づくあらゆる差別の禁止を定め、さらに、公的部門で障がい者を雇用すること、としています。
 また知事は、所信表明において「就労を希望する方が誰一人取り残されることなく、個性や能力に応じて働くことができる社会の実現に向けて」条例提案を目指すとされました。大事な視点だと思います。

 Q1 こうした立場をふまえるなら、東京都の正規職員採用においても、身体障がい者、精神障がい者とともに、知的障がい者もふくめ、採用を促進することが重要だと思いますが、知事いかがですか。

 Q2 障がい者を対象とする採用選考について、東京都は、身体障がい者に限定していたものを改善し、精神障がい者、知的障がい者も対象にしました。しかし、その後の2年間、知的障がい者の採用がありません。
 試験を受けられる、としただけでは十分ではありません。知的障がい者の特性に応じた雇用に取り組むべきと思いますが、都はどう考えていますか。抜本的改善を求めるものですが、いかがですか。

 身体障がい、精神障がいの方も、障害の内容によってはほとんど合格がないということもあります。あわせて改善を求めます。

教育と福祉の連携で
障がい者の進路選択を保障する
 Q3 この間、一般就労していた障がい者が、不況で働ける場が縮小され、解雇になったケースや、スーパーに何年も勤めていた知的障がい者が職場で辛い目にあっていることをずっと説明できないまま抱えていて、具合が悪くなって仕事を辞めた、などの話をたくさんうかがいました。
 そういう方たちが福祉就労に移る、あるいは、生活訓練事業所に通うなかで元気を取り戻しているケースも多くあります。特別支援学校を卒業したら、一般就労だけでなく、一人ひとりにふさわしい、さまざまな進路があっていいはずです。教育と福祉の連携などにより、障がいのある人の進路選択を十分に保障していくことが重要と考えますが、知事の認識をうかがいます。

余暇やスポーツも必要な時間
豊かに過ごせる環境づくりを
 Q4 障がい者権利条約では、第30条に、文化的な生活、レクリエーション、余暇及びスポーツへの参加、が位置づけられています。障がいのあるなしにかかわらず、労働時間以外の時間も余分な時間ではなく、生きていくために必要な時間です。しかし、障がいのある方たちにとって、その大事な時間を豊かに過ごせる環境が整っていません。
 学齢期は、放課後等デイサービスが広がり、保護者の就労保障も含めて対応されるようになりました。しかし、学齢期がおわると、日中活動後や休みの日に、安心して過ごせる居場所がなくなります。一方、地域で行われている余暇活動の場を利用している青年は、「仕事のあとに行って、みんなで話すのが楽しみ」「やりたいことがやれる」と生きいきと話してくれます。

余暇活動への支援

制度の周知・徹底、拡充が必要
 2016年3月、都議会は、「障がいのある青年・成人の余暇活動に関する請願」を全会一致で採択しました。これを機に、東京都は補助を実施しています。しかし、活用している自治体は、昨年度でまだ8か所で、清瀬市が今年度から活用するとのことです。東久留米市では、6月の市議会で「障がいのある青年・成人の余暇活動への支援を求める請願」が趣旨採択になっています。
 都は、障がい者権利条約第30条の意義、障がいのある青年・成人の余暇活動、安心して自分らしく過ごせる居場所の重要性について、どう認識していますか。そして、都の補助制度の活用を広げる必要があると思いますがいかがですか。制度の周知・徹底、拡充もあわせて検討していくべきではないでしょうか。見解をうかがいます。

医療機関での差別的な扱い

急いで改善すべきこと
 Q5 知的障害者の方が医療機関で差別的な対応をされたとの訴えがあります。ある方は、月経不順で病院に行ったところ、「どうせ子どもを産むわけではないのだから問題ない」などと医師から言われたそうです。また、ある方は、糖尿病のため目の定期検診を受ける必要があり病院に行ったが、「どうせ治療できないから」と医師に言われたといいます。
 こういうことが、1件2件ではなく、たくさん起きているのです。障がい者やそのご家族が、差別や無理解のなかで悲しい思いをしていることをどう受け止めますか。障害者権利条約をふまえ、また、障害者差別解消条例を制定している都として、早急に改善されなければならないと考えますが、どのように対応するのかうかがいます。

知的障がい者の健康診査やがん検診
受けやすくする環境整備が必要
 Q6 自分の症状を訴えにくい知的障がいの方にとって、健康診査やがん検診を受けることは、病気の早期発見・早期治療などのために大事なことです。
 しかし、知的障がい者の場合、何をされるかわからない不安がある、慣れないことをするのが難しい、注射器が怖い、レントゲンで息を吸って止めて、しばらくじっとしていることが難しいなどの理由で受けられない場合があります。
 知的障がいの方が、健康診査やがん検診を受けやすくする環境整備が必要です。知事の認識をうかがいます。

すぎなみ障害者生活支援コーディネートセンター
人間ドックの取り組みに学んで
 Q7 その点で、すぎなみ障害者生活支援コーディネートセンターが2004年から取り組んでいる、人間ドックのとりくみは大事なものです。
 驚くのは、きめ細かい配慮を行うことにより、胃の検査や採血を受けられない人はほとんどいないというのです。事前の医療従事者への研修が大きな力を発揮しています。研修のなかで、どうやったら負担を軽くして受けてもらえるか知恵を出し合い、初めての場所や雰囲気に慣れることが難しい特性を考慮し、検査服などを事前に渡して慣れておいてもらう、わかりやすいイラストで全体の流れを示す、バリウム検査では直接介助で体位変換し、複雑な検査指示は行わないなど、きめ細かく工夫されています。このとりくみは、国の重度知的障がい者施設「のぞみの園」が出している、高齢知的障がい者の支援マニュアルでも、先駆的事業として紹介されています。
 こうした努力、取り組みに学び、都の施策に生かし、知的障がい者の健康診査・がん検診の受診を促進することを提案しますが、いかがですか。

保健所検診の改善求める
 Q8 東京都の保健所では、通所施設に通う障がい者の健診を行っています。大事な事業であり、継続することとともに、恐くて採血を受けられなかった人が、もう一度別の日にできるようにする、当日生理になった場合の尿検査は別の日に受けられるようにする、歯科検診を再開する、などの改善を求めますがいかがですか。

特定健診
受けられない人を出してはいけない
 Q9 障がい者個人が区市町村で実施している特定健診に申し込んだときの合理的配慮も必要です。区市町村ごとに対応が大きく異なっています。重度の身体障がい者が、住んでいる地域の指定医療機関では特定健診を受けられない、という問題がおきています。何らかの方法で、自己負担なく受けられるようにすべきではないでしょうか。

都市農業を支える東京へ

欠かせない 農地をふやす取り組み
農地に戻して営農する人に都の支援強化を
 Q1 最後に都市農業についてうかがいます。現在、各区市で、2022年で期限がくる生産緑地についての意向とともに、今後の農地活用についての意向調査が行われています。
 農地保全のためには、特定生産緑地だけでなく、生産緑地の追加指定を進めて農地をふやすとりくみが欠かせません。駐車場に転用した土地を農地に戻すことになった人は、「高齢なので迷ったが、市の人が一緒に考えてくれて、工夫すれば農業ができるとわかりうれしかった」と話していました。農地に戻して営農しようという農家への東京都の支援を強化する必要がありますが、いかがですか。

生産緑地の貸借制度を活用
福祉施設と農家とのマッチングを支援
 Q2 法整備によって、生産緑地の柔軟な活用が可能になりました。担い手が少ない農家でも、農地を手離さず、生産緑地の貸借制度を活用して農地を維持できる可能性が広がっています。地域でも、福祉通所施設などからも声があります。福祉施設などと農家のマッチングを支援していくことが求められていますが、いかがですか。

営農継続の支援こそ重要
 将来にわたる農地の保全のためには、営農継続の支援こそ重要であることを指摘し、質問を終わります。


都議会本会議で一般質問
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by hara-noriko | 2019-09-10 22:45 | 都議会 | Comments(0)